緊急避妊薬、11月20日から処方箋なし試験販売開始へ
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なんらかの理由で避妊せずに性交渉した場合に、性交渉後72時間以内に内服することで避妊できる可能性がある緊急避妊薬、現在は「処方薬」のため受診が必要で、それが時間的ハードルとなることがあります。それを薬局で販売できるようにする(OTC化)ことが6年以上前から議論されてきましたが、ようやっと、試験運用に至りました。望まない妊娠を防ぐ大事な手立てとして、アクセスの改善は大事なので、大きな一歩。
ただ、ここまで時間がかかったのは、アクセスを阻もうという意図ではなく、悪用されるリスクを懸念してのこと。
男性の中には、緊急避妊薬を飲ませればいい、とコンドームをつけない人が残念ながら現実にいます。そのような使われ方をすると、女性を助けるはずのOTC化が、逆に女性を苦しめることにもなりかねません。実際にどのような問題があり得て、どのような対応でそれを防ぎうるのか、見極めるための試験運用と思われます。
金額が高めなのは、需要と供給の問題もあり、もちろん費用負担は少ない方がありがたいのですが、そもそも低用量ピルやIUDなど女性の避妊法が全額自費であるところが改善され、より女性が主体的に避妊できるようになるのが理想かと産婦人科医としては思います。そしてもちろん男女ともに性教育も大事。ついに!まだまだ入手しやすいとは言い難いですが大きな前進ですね。日本は性教育に関してはとても遅れていることは残念です。私も学生時代に性に関する知識はほぼネットから学びました。日常的に利用する低容量ピルは、避妊だけでなく、月経痛の改善、卵巣がんや子宮がんのリスクの減少にも繋がり、女性の身体を守る大事なものです。無駄に子宮を稼働させず排卵を減らせるので卵子の質も上がると言われています。この辺りを今後の学生さんは性教育で学んで欲しいな。。
ちなみに男性用のピルも実用化に向け進んでいるという記事を少し前に読み注目しています。今後ピルがさらに入手しやすくなり、選択肢が増えることを祈ります。アフターピルがやっと試験販売を開始!
全国150店舗での販売とちょっと少ないし緩やかな気はしますが、大きな前進です。価格が7000~9000円とちょっと高いですが、医療機関に頼らずすぐにアクセスできるメリットは大きいです。