世界金融市場に新たなリスク、中東緊張で地政学的な不確実性強まる
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この手のイベントはかつて脊髄反射的に円買いを惹起する材料でしたが、それもやや見られつつも、現状では原油高から需給の円売りに拍車をかけるという理解の方が優勢になっており、過去10年で起きた明確な変化だと感じます。
唐鎌さんのお書きのとおり、原油高に脆弱な日本経済売り、円売りと予想されます。ブルームバーグ記事の中で、安全通貨のドル買い、円買いと書いてありますが、外国為替トレーダーさんのロジックはそうではなく、有事のドル買いと、安全資産としてのドル国債への逃避から、米国長期金利が低下したために、金利差拡大だけを理由に円を売っていた短期筋がいったん手仕舞いした、程度のことではないでしょうか。
このところ、リーマンショック前との類似性や、87年のブラックマンデーとの類似性を指摘する市場関係者のコメントが散見されますが、私の世代は今回の事態からどうしても、70年代の再来、第5次中東戦争、第3次オイルショックを心配してしまいます。SVB破綻時の投機筋の持ち高をみる限り、円買いは極めて限定的にしか生じず、一瞬の円高を経てすぐに円安へと戻っていきました。現在、日本と海外の金利差が広く、円ロング(他通貨ショート)を構築すると金利の逆ザヤが生じます。貿易赤字も定着しており、実需でも円売りの方が嵩む状況です。今後、何らかの危機が生じた場合、売った円の買戻しは出るでしょうが、かつてと比べると「リスク回避の円買い」は限定的と考えられます。