菅原出
国際政治アナリスト　危機管理コンサルタント
・2023年10月09日
この取材を受けた後に、レバノンのシーア派組織ヒズボラが、イスラエル北部への攻撃を行い、イスラエル軍も報復としてレバノン南部に砲撃を行ったことが明らかになりました。ヒズボラは、本格的に参戦したというよりは、イスラエルに対し牽制を行ったものと考えられます。これでイスラエルはガザのハマスに戦力を集中できず、ヒズボラとの戦闘にも備えなくてはならなくなります。
　一方イスラエルを支援するために米国は、最新鋭原子力空母ジェラルド・フォードを中核とする空母打撃群を東地中海に派遣すること、また中東地域の米軍戦闘機の部隊も増加させる方針を発表しました。これは、米軍が参戦するというよりも、もしヒズボラやシリアにいる親イラン系武装勢力、さらにイランが参戦するようなことになれば、米国が介入するぞという姿勢を見せることで、紛争が拡大しないように抑止する狙いがあるものと思われます。
　またガザ地区でハマスに拘束されているイスラエル人が100名を超えるという報道も出ています。
　戦闘によるイスラエル、ハマス双方の死者も1000人を超えたと伝えられていますが、戦争はまだ始まったばかりで今後も被害者の数は増えるでしょう。外部からこの戦争を止める手立てはなく、ハマスが降参するかイスラエルが軍事目標を達成するまで続けられる可能性があります。
キアラシダナ
NewsPicks 記者
・2023年10月09日
イスラエルとパレスチナの問題は長年続いてきましたので、「また、いつものやつ？」と思った方もいるかも知れません。しかし、今回はこれまでとは別次元のエスカレーションになっています。

ハマスの攻撃はこれまでもありましたが、イスラエル側に越境して無差別殺戮、民間人の拉致など、これまでの感覚からすると信じられない光景が広がっています。当然、イスラエル側の報復は凄まじい次元になると見られます。

そしてもう一つ、ハマスが取った人質の中にはアメリカ人も含まれているとアメリカのブリンケン国務長官が発言しました。そしてアメリカ人の死者が出たという情報もあります。真剣に、今後しばらく起きることは中東の歴史に残るような出来事かも知れません。引き続きカバーします。

↓菅原出さんによるディープな背景解説をこちらでお届けしています。
https://www.youtube.com/watch?v=yk5lCQvHYDw
山本健一
地方公務員
・2023年10月09日
記事によると

①アメリカの選挙ではユダヤ人の献金が生命線
②そのためアメリカ政府は親イスラエルの立場
③アメリカはイスラエルとアラブ諸国の関係正常化をしたい
④③が実現すれば中国やイランへの牽制となる
⑤そこでアメリカはサウジアラビアとイスラエルの国交正常化へ働きかける
⑥サウジアラビアはイスラエルとの国交正常化条件に「パレスチナとの和平行動に取り組むこと」と提示
⑦パレスチナの後ろ盾であったサウジアラビアがイスラエルと国交正常化するのを、パレスチナは防ぎたい

以上のとても複雑な流れで今回の衝突が起きた、ということです。
今後も紛争地域は拡大する可能性も十分にあるとのこと。

この複雑なパレスチナとイスラエルの問題は、こちらの記事でわかりやすく解説されています。
https://newspicks.com/news/5859689/body/