ユニクロが古着を販売するポップアップ “時代ごとのユニクロ”やリメイク商品を集める
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■ユニクロのリユース施策について
ユニクロのリサイクルプロジェクトページです。
https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/sustainability/planet/clothes_recycling/re-uniqlo/
サイト内で述べているように、プロジェクトのビジョンは「自分たちで生産した服をできる範囲で責任を持って、環境保全と社会貢献する」ことなので、利益を上げようとすることを責めるのは違うと思います。
使い道も明示してあります。
①着用可能なモノ→衣料支援
②着用不可能なモノ→固形燃料や防音材へ加工
③フリースなどポリエステル→リユースして商品へ
④ダウン→リサイクルダウンへ
全国のユニクロ店舗から集めた膨大な衣服を集めて、人の手で分類しこれだけの施策を実行しているわけです。とんでもない費用が掛かり、絶対に利益だけのためにやっていることではありません。
さらに、フリースやダウンのリサイクルのために機械やオペレーションを改良し商売のサイクルに組み込めるように研究してきているのです。
これは持続可能な社会のためですし、ひいてはユニクロのブランド価値を高め、企業として存続し、会社のミッションを達成するための施策です。
背景にかかっている費用を考慮せず安易に否定するのは、「リサイクルしたダウンなら格安で販売しろ」というのと変わらないと思います。
■ユニクロの古着販売プロジェクトについて
企画としては、5年位前から話題になっている「オールドユニクロ」に着想を得たものだと考えられます。
日本でポップアップを実施して、将来的には欧州でのユニクロ古着展開などにつなげる意向でしょうか。(現在欧州発のユニクロリペアプロジェクトも展開しているので)
しかしながら、この企画が継続するのはかなり厳しいと感じます。
無印良品でもすでに、古着の商品を藍染めして販売していますが、全く売れていないからです。
服にはトレンドがあるため、ただ染め直しただけでは売れません。
現代のトレンドに合わせたシルエットや素材感を提案しなければいけないので、高度なディレクションが必要になるはずです。
今回の企画内容を見る限り、それが達成できるとは思えません。
売れない商品を販売していては、服の循環が起きないためミッションを達成できないでしょう無印良品でも Re MUJIといって使用済み衣服を回収してリメイク・リユースする取り組みがありますね。先日店舗で熱心に品定めされている方を多く見かけました。
(https://www.muji.com/jp/re-muji/
これまで外部的存在であったリサイクルビジネスを、製造小売が統合する動きが出てきています。
この方法でサステナビリティに向けた取り組みをアピールできるだけでなく、新たな顧客層の獲得や、使用済み製品回収時の新規購入などによる売上拡大に繋がる可能性があります。以前Fast Retailingで働いていましたが、お客様から寄付して頂いた洋服全てが寄付されるわけではないと言っていました。
その理由は、サイズ感が合わない、あまりにもボロボロすぎるなど。
そういった寄付されないものはどこにいくのかは不明でしたが、恐らく廃棄されるのかと。
廃棄されるくらいであれば、マルジェラなども実施しているように、一度「布」として解体して「服」として再構築したり、リメイクや古着として販売するほうがアパレル業界の課題解決に繋がるよなと感じます。