ROE重視は日本企業にとって最適な選択なのか (鈴木幸一氏の経営者ブログ)
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ROEに関して、IIJ鈴木氏のコラム。3ページにある財務担当者は番頭という考え方は、自分も同意する。ただ番頭は時としてリーダーシップを取る必要もあると思う。というのは、利益が出ていなければ、特に上場企業としては企業としての継続性も、将来投資もないと思っているから。
常に成長投資や研究開発は必要。そして一定のROEを満たせないのであれば、環境変化があればそもそも十分な利益率を出せないという企業の弱さを示していると思う。もしくは本当に成長事業であれば、それはROEが低くても説明して投資家も付いてくるモノだと思う。
継続的であるためには、成長するためのコスト含めても一定の利益を出して、その中で投資や研究開発をしてくべきだし、そのために必要であればその支出をしない・事業を辞めるというリーダーシップ含めて財務担当者はする必要がある。トップなり事業サイドが事業を追う中で、財務から見た判断をするという点含めての「番頭」。タイトルで損してるが、主張は「ROEは重要だがそれだけではない」「短期的利益を犠牲にして将来投資が必要なときもある」という当たり前の二つが主張で、ROEの重要性は一貫して認めてる
指摘するように、短期的な利益のために長期的な成長が削がれるという事態は可能性があるがそれもROE重視の結果よりも、社長のインセンティブ体系によるものの方が大きそう。短期の業績に過度にインセンティブが効いていたり、逆に数年しかない任期の中を何事もなく次にバトンを渡すことにインセンティブが効いている場合に起こることが多そう労働分配率を減らして資本分配率を高めるのだから、労働者側から資本家への富の移転の側面は一面である。往々にしてROEの低さ、非効率さは余剰労働力を抱えている表れだが、教科書的には生産性の高いところに労働力を移転したほうが全体のアウトプットとROEが高まることになる。ただ、教科書的にはいかないんだけど。50歳、60歳の建設一筋のおじさんに”ビッグデータの研究所が人、さがしてるよ!”といったところで、職業訓練がブリッジできる問題ではない。(極端な例だが、本質的にはこういうところか。) ただ大きな目で見ると、その非効率を支える蓄えがなくなって資本も労働も逃げていくので、多くの企業にとって、痛みを伴うがとらなければならない選択 (ただROEなど上げなくてもびくともしない会社も、どさくさに紛れて便乗リストラしたりして。)