2023/9/21

【直撃】「マーケティング」はAIでここまで激変する

NewsPicks NY支局長
昨年末のChatGPT登場で、AIはビジネスに決定的な差を生み出す存在となった。
スタートアップに大企業、自治体まで様々なレベルでの導入があるが、自社プロダクトを「AI型」にアップデートするという点で、最先端を行く企業の一つが米CRM(顧客管理システム)の雄HubSpotだ。
HubSpotは今年3月に、ChatGPTを組み込んだ新プロダクト「ChatSpot」をいち早く投入したかと思うと、今年8月のカンファレンスでは、自社が提供するSaaSプラットフォーム全体にAIを組み込む「HubSpot AI」を発表した。
その勢いもあってか、テック不況の中で、再び株価も盛り返している。
NewsPicksでは、9月頭に行われたカンファレンスで、B2Bマーケティング界の著者としても知られるCMOのキップ・ボドナー氏に直撃し、HubSpotが見据えるAI時代のマーケティングから、マーケターに求められる能力までを聞いた。
INDEX
  • もうSEOの時代ではない
  • 動画の「AI化」がすさまじい
  • ショート動画時代のマーケ法
  • 「営業」に絶大なインパクト
  • アート×サイエンス、そしてもう一つ
  • コピペマーケターは消えていく

もうSEOの時代ではない

──今年のカンファレンスはAI一色でした。特にAI時代は、B2Bマーケティングの根幹ともいえる「カスタマージャーニー」が変わるとおっしゃっていましたね。
はい、そうですね。
これまで我々が世界で目にしてきたすべての大きなテクノロジーのシフトについて考えてみると、その都度マーケティングのあり方が大きく変わってきました。
まず昔はオフラインでマーケティングしてたのが、インターネットが発明されたことで、オンライン・マーケティングをするようになった。その後、ソーシャルメディアが登場し、ソーシャルメディア・マーケティング、広告が始まったわけです。
そして今、私たちはAI革命の中にいます
その意味するところは、人々が情報を検索し発見する方法が変わり、人とロボットとの関わり方が変わるということです。
人間の根本的な行動が変わります。