【謎】ドイツの「極右勢力」が中国共産党にすり寄る理由
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AfDは、旧東ドイツで強い政党です。
ただし、旧東ドイツに愛着を持っている訳ではなく、自分たちの出自は、ベルリンの壁崩壊に至った民主化運動である、としており、実際、党の創立グループは、1990年以前には東ドイツ民主化運動をしていた人たちが多いです。
東ドイツの旧与党、社会主義統一党の系譜を引き継いでいるのは、左派党という別の政党です。
つまり、AfDの公式な主張というのは、自分たちは東ドイツの民主化のために活動してきたのであり、だからこそ、民主主義とは相容れないイスラーム移民がドイツに入ってくることは拒絶する、というものです。
共産主義も嫌っています。
反ユダヤでもなければ、反同性愛でもありません。ユダヤ人も同性愛も民主主義の敵ではない、とされています。
AfDは、旧西ドイツにも勢力を広げつつあり、そちらでは、キリスト教民主・社会同盟を抜けて合流してきた党員が多いです。
AfDは、経済的には自由主義的、ただしドイツ国民の利益を重視、という立場で、反EU、反脱炭素、地球温暖化懐疑派、という立場をとっています。
ドイツ国民の利益になる経済、のためにはロシアと組むべき、というのは、ドイツの伝統的な発想です。
ロシアからガスと原油と食料を輸入すれば、ドイツ経済の利益になる、というのは、それ自体の数字だけいえば、筋は通っています。
AfDは、親ロシア、親イスラエルですが、中国については、ドイツ経済の利益になるかどうかでいえば、懐疑的なところがありました。しかし、フォルクスワーゲンなどのドイツ企業にとって中国市場が死活的に重要、という面からいえば、中国と組む、というのも、一応、筋は通ります。
共産党は、AfDの元来の敵ですが、中国共産党はあれはヨーロッパやロシアの共産党とはかなり違う、といえば、違うところもあります。どう見てもヨーロッパで考えられる民主主義にはそぐわないですが。
AfDは、世論調査では支持率第2党であり、万が一2025年の総選挙で第1党にでもなれば、ドイツの外交政策は変わらざるをえません。
ロシア政府は、従来からAfDに表でも裏でも接近してきましたが、中国もまたそういう工作をやるようになってきています。中国共産党とドイツの極右政党。
真反対の位置にいるものと考えがちですが、この2者が最近接近しているとのことです。
考えられる理由は記事中でも紹介されますが「非民主主義体制への憧れ」。
なかなかゾッとする動機です。中国のナショナリストに人気のプラットフォーム「観察者網(Guancha)」
という行があり、びっくりしました。
抽象的なナショナリストというより、具体的にどんなことを中心に報道したか、だからナショナリストに人気があると説明したらいいのではありませんか。
またこの記事を読んで、日本の自民党は今後中国共産党にすり寄るだろうと邪推しましたが、それはないと思います。日本の場合、むしろ宗教政党はすり寄るのではないかと思います。なぜこれほど日独が違うのか、考えしまいます。