【3分でわかる】iPhone 15シリーズから新型Apple Watch、USB-Cへの徹底移行まで:アップルが発表した製品すべて
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今回のイベントで非常に印象的だったのは、環境対策に対する取り組みが大きく前進したことです。Apple Watch Series 9で、Apple製品として初めてカーボンニュートラルを実現した製品となりました。
素材、電力、輸送の分野で78%の温室効果ガスを削減し、残りをカーボンクレジットの購入に充てていますが、驚くべきことは、ユーザーがApple Watchで使用する電力まで含めて、カーボンニュートラルを実現している点です。
自動車会社に例えるなら、ユーザーがガソリンを燃やして排出した分の二酸化炭素を、クレジット購入してニュートラルにしているということです。
現状、Appleが大きく支出しなければならない状況ですが、今後消費電力が削減され、輸送手段のカーボンフットプリントが減少し、流通する電力が再生可能エネルギーが一般的となれば、Appleはカーボンクレジットを買わなくて済むようになります。
正直なところ、そこまで面倒を見てまで、2030年のカーボンニュートラル達成に向けた「テコ」を使い始めたのか、と、今回の発表で最も驚くべきことでした。
日本では1/3に過ぎませんが、グローバルにおいて、消費にサステイナビリティを加味すると答える人は2/3を上回り、米国でも80%に迫るほどです。そうした消費者の新しい価値観にきちんと対応する姿勢を示し続けていることは、新機種の機能性能以上に重大なことだと感じました。iPhoneの充電規格がUSB-Cへ変更になることで、Apple独自のLightningが消えていきます。
BeatsはすでにUSB-Cになっていましたが、AirPodsもようやく。
ホテルでも最近オープンしたところは、USB-Cの充電になっているところもあります。
充電を取り巻く不便さが、解消されていきますね。
iPhoneを買い替えたら、大量のLightningケーブルを処分しなくては、、、。一番衝撃的だったのは、カメラ性能の劇的な向上で、上位機種のスペックを廉価モデルが引き継ぎ、iPhone15のカメラの画素数はiPhone14Proと同じになりました。
解像度重視のSony α7RVという50万円ほどする一眼レフを使っており、写真にはかなりのこだわりがある方ですが、iPhone15とiPhone15Proの作例を見る限り、ほとんどの一眼レフカメラを追い抜く写りを持っています。
しかも、一眼レフカメラよりも携行性に優れており、シャッターチャンスも増えるため、エントリー向けの一眼レフを買うのであれば最新機種のiPhoneにお金を回した方がいい写真をたくさん撮れると思います。
最近は、最新カメラやレンズの作例・レビューを見ても「これならiPhoneでも撮れるな」と思うことが格段に増えたので、カメラ業界も危機的状況にあると思います。
Appleが世界一時計を製造する企業になり、スイスをはじめ、時計の大手企業に大打撃を与えたように、カメラ業界もかなりの勢いで攻め込まれていると感じる発表でした。
SpaceXがStarLinkでインターネット回線を攻めてきたり、Teslaが電力業者として東京電力に警戒されたりと、いかに隣接市場を定義し、シナジーを持った状態で投資してPFを作れるかが重要な時代になったことを感じます。
StarLinkはまだTeslaの車両には対応していませんが、今後他社も含めEVのインターネット回線のPFになるかもしれませんし、Teslaは北米においては既にNACSでPF規格として採用されつつあります。
さらに、SpaceXのStarShipの外装と同じステンレススチールをTeslaのCyberTruckは使用するため、車を作るほど、ロケットの原材料費は安くなるというシナジーも効きはじめています。
従来のロケット製造企業であるロッキードマーチンやボーイングとのコスト差はさらに広がるでしょう。
このように、後から参入した企業が既存のレガシー企業を圧倒する状況が各領域で進みつつあるので、自分の業界でも同じようなことが海外で起きていないかをチェックしておかなければ、ある日急に黒船に襲われることになりかねません。
アンテナを高くするのが生存戦略の第一歩の時代になりつつあります。