【真相】アメリカのマンガ市場は、なぜ「3倍」まで伸びたのか
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海外で売れているのはあくまで日本のアニメであって、日本のマンガではない(しかも、アニメが売れているといっても圧倒的多数は海賊版で見ている)、という状況が2010年くらいまでありました。
北米とヨーロッパと東南アジアの一部では、マンガも売れる、という状況に移行していきました。
なお、中国は、はるか以前から、マンガも読まれていました。ほぼ海賊版ばかりでしたが。しかし、2010年くらいからはアニメもマンガも海賊版ではなく、金を払うようになり、日本のアニメとマンガの最大の顧客になりました。
現在だと、大雑把にいえば(中国の数字が見えにくいのですが)、
日本アニメの市場でいえば、
国内 1兆3000億円
海外 1兆2000億円
(海外で最大なのは中国で、5000億円くらい)
といったところでしょう。
日本マンガの市場は、アニメ市場に比べれば小さいです。
国内 4000億円
海外 中国 2600億円
北米 300億円
ヨーロッパ 400億円
といったところではないでしょうか。
なお、これらの数字は、日本企業の海外子会社の売り上げ規模だけで数えるか、日本企業から版権を買った現地企業の売り上げを入れて数えるか、で、大きく異なってきます。
とにかく中国が大きく、アニメもマンガも、中国が海外市場の半分は占めています。マンガは、海外市場の6割くらいは中国ではないでしょうか。
中国の日本マンガ市場はもともと何十年も前から海外最大なので、「伸び率」からいえば、近年の北米やヨーロッパの方が大きいです。
ただ、韓国もそうですが、中国も独自コンテンツ生産がとにかく急速に増えていて、これまで通り日本マンガの消費が増え続けるかどうかはわからないところです。
中国のアニメ・マンガ市場は、2兆5000億円くらいなので、日本のアニメ・マンガを最も売り込む余地があるのは、どうしても中国をおいてはありません。
日本の漫画は、海外コンテンツ市場で「本当に」戦えているのか 講談社の中の人に聞いた
https://gendai.media/articles/-/69119?page=2
中国、国産アニメ急成長 国が支援 2.6兆円市場に 「多額投資、成功例は一部」
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/536097/ジャンプマンガの海外展開をになっている小学館と集英社出資の「ビズメディア」社長にお話をお聞きしました。
マンガという、その国にない文化を浸透させていくといくということは、マンガそのものもよく知らないとなりませんし、ビジネスをする国のカルチャーも知った上で、どう繋げていくのかという、とても難しく、一歩一歩積み上げていくようなビジネスなんだろうなと思いました。
まずはわかりやすいジャンプから入り、より大人な作品やハイコンテキストなものが後からはなひらく。長期かかるのものと腹を括ってやり続ける。他のカルチャーでも共通するところがあるだろうなと思いました。10年以上前からアメリカでも漫画の静止画海賊版は結構ありました(大学生の間ではそれなりに有名だったよう)。「いいモノ」は大切なのですが「チャネル」とあいまって初めていいかどうかわかるのだと思いました。