MSに助言したコンサルが語る「認知バイアスの読み解き方」
- 直感が下す「非合理な判断」
- 専門家の時給は「30万円以上」
- 「認知のクセ」はそれぞれ違う
- 「生活に密着」で本質に迫る
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不真面目学生でしたが、一応経済学部出身なので「人間は利得を最大化する」という前提をおいて展開される伝統的「経済学」に親しんでますし、利得最大化を「合理」と呼び、それ以外の要素が入るのは「非合理」だし、「バイアス」と呼ぶのも違和感はありませんでしたが、実際にビジネス=人の意思決定の積み重ねの場に身をおいていると、利得最大化以外を「非合理」と呼んでしまうのが、経済学の「バイアス」と感じるようになりました
人間は、特に個人の意思決定では、経済的なリターンはあくまで要素の一つであって、それも一つの材料として、感情で意思決定するのが理(ことわり)「理に合ってる」という意味では「合理」と考えるべきなんだろうなー、とは思います
その意味では、特にビジネスパーソンにとっては、伝統的経済学に対する行動経済学は「大体は合理で決まるけどそうでない例外を埋める学問」ではなく、「社会の意思決定構造の中で利得最大化原理という限られたものしか対象に出来なかった経済学の対象を全体に広げるもの」くらいの非常に重要な分野、くらいに捉えたほうが良いと感じます
例えが正しいか自信はありませんが、「但し、空気抵抗や摩擦は考えないものとする」みたいなもんな気はします
カーネマン教授の「システム1(ファスト)」と「システム2(スロー)」早速出てますね。ここで大切なのは、人間の認知能力には限りがあるので、どうしてもシステム1に頼りがちになること。逆に言えば、大切な意思決定は気持ちやエネルギーに余裕があるときにしたほうがいいということになります。
それと関連してセイラー教授の『ナッジ』(軽い一押し)は「お膳立て」の大切さを意味します。ゼロからやろうとすると、良いとわかっていても面倒だからやらない。簡単に良いオプションを選べるようすると(低脂肪とか予防接種の地図をつけるとかが例に挙げられていたと思います)確率がぐっと上がる。
「企業側の意図が消費者に伝わっていなくて、思ったような使われ方をしていない」これはもう解説もいらないでしょう。自分のバイアスは自分では気づかないとはカーネマン教授の重要な指摘でもあります。
行動にはバイアスがかかっていることはわかっていましたが、認知のクセがそれぞれ違うのでかなり複雑だということですね。
日々変化する人の心理や社会的なバイアスは、PRにも大きく関わると認識することはとても重要だと、あらためて思いました。
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