コロナ派生型「エリス」、米国で感染拡大 入院1万人超
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WHOは今のところエリスをVariant of interestという位置付けにしています。Variant of concernとしていないので、そこまで大きな問題としては扱っていません。ワクチンを打っていれば大きな問題はないと考えられます。
WHOが8/9に出したリスク評価では、エリスによる公衆衛生上のリスクは、現在流通している他のVOIsと同様に、全体としては低いと評価されています。エリスは感染リスクは高いものの、病気の重症度にはこれまで報告された変化は無いとされています。
コロナ対策としてやるべき事は今までと変わらないと考えて良いでしょう。
参考: WHOによるリスク評価
https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/09082023eg.5_ire_final.pdf?sfvrsn=2aa2daee_1記事にもあります通り、米国のここ1ヶ月でのコロナ感染流行の悪化は、新たな変異ウイルスEG.5に起因すると考えられています。WHOは注目すべき変異ウイルスに指定。ただし、今のところ症状の分布や重症度の変化は見られていないようです。
また、こちらニューヨークでは、入院患者数のワクチン接種回数別の変化が報告されていますが、コロナ入院患者数の増加は未接種のグループでのみ見られており、今のところ、ワクチン接種者にとっては、入院を要するほどの重い病気を起こすリスクが低い状況も報告されています。
この変異ウイルスはXBBから派生したものなので、今秋から日本で接種が計画されているXBB対応ワクチンの接種は今のところ妥当性は高いと考えられています。
日本でも流行が考えられ、相応の警戒は必要と思いますが、感染予防策や予防接種などの対応に大きな変更を加えるものにはならないと現時点では予想されます。私が勤務するニューヨークの病院でも、コロナの入院患者さんがじわじわと増えてきましたが、2020~2021年の頃の波と比べるとはるかに小さい波です。米国でも秋から新たな変異株に対応したワクチン接種が開始になるため、どのような推奨になるか注目されています。