[11日 ロイター] - 中国電気自動車(EV)最大手の比亜迪(BYD)は11日までに、国際市場における中国車ブランドのイメージ刷新に向けて国内メーカーに一致団結を呼びかける動画を公開した。ソーシャルメディアで拡散されたこの動画に対して、業界他社からは賛否両方のコメントが寄せられている。

BYD創業者の王伝福会長はこの動画で、主要12メーカーのロゴを背にして「中国ブランドのために(力を合わせる)時節が到来したと信じている。14億の人民にとって、中国ブランドが世界的になるのを目にすることは心情的に必要だ」と述べた。

動画は、中国自動車業界の歩みや輸出に積み出される車の映像などを紹介し、「われわれのストーリーは互いに異なるが進む方向は同じだ」と強調。締めくくりには、各メーカーに対して「(中国車に関する)さまざまな古い伝説を一掃して新しいワールドクラスのブランドを確立する」ことを訴えかけるメッセージが掲載されている。

これについて上海蔚来汽車(NIO)の李斌・最高経営責任者(CEO)は「中国の自動車産業を私は誇らしく思っている。われわれはBYDの成功から学ぶべきだ」と称賛の言葉を投稿した。

理想汽車の李想CEOも「BYDおめでとう。新エネルギー時代に参画する全ての人たちに『いいね』を送ろう」と返信した。

一方、長城汽車の幹部は11日の微博(ウェイボ)への投稿で「この生きるか死ぬかの局面にあって、中国の自動車メーカーが一体どうやって協力すると言うのか。団結を口にしながら内心で敵意を持ち続けるなら、まず戦闘態勢を築く方がましだ」と反論している。