貿易収支、1年11カ月ぶり黒字 6月、資源高一服し430億円
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季節調整値だと、まだ▲0.5兆円強の赤字ですね。
とはいえ、5月の貿易赤字幅から▲28%以上縮小しています。
輸入が前月から+0.5%の増加に対して、輸出が前月から+3.3%増えてますから、輸出の増加要因が大きいです。
製造業の在庫循環も反転の兆しが出ていますから、季節調整値での黒字も射程圏内と言えるでしょう。ちなみに上半期折り返し時点での貿易赤字は22年の約8兆円に対して、今年は約7兆円で、これから前年比がクローズアップされやすくなるでしょうが、絶対額としては決して小さくは無いと言えます。
確かに明るい材料ですが、あくまで単月の動きです。
さて、この間の円安で、日本経済がマーシャル=ラーナー条件を満たしているなら、いわゆるJカーブ効果もあり、徐々に貿易収支は改善されることになる。そして、円高圧力が着実に醸成されることになる。
その筋は、こうした高度成長期的な理論を暗黙の前提としていますが(その割に国内の需要不足を喧伝し、論理矛盾が著しいわけですが)さて、供給網の変化でモノとカネの需給フローが変化した現代において、どれだけ成り立つのか、注視したいところです。