2023/7/4

【現実】アパレル業界の「サステナビジネス」は儲からない

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NewsPicksでは週7日毎日、世界のトレンドの背景を追うシリーズを開始しています。火曜日は「Behind the Scene(ニュースの裏側)」です。
INDEX
  • 急拡大する「中古販売」ブーム
  • あのパタゴニアでも「稼げない」
  • SHEINの狙いはイメージアップ
  • 消費者の認知度が高まらない理由
  • 最大のライバルは「安い新品」
  • 成功するのは「高級ブランド」

急拡大する「中古販売」ブーム

古着を引き取って再販するリセールが、ファッションブランドの間で急速に広がっている。
いまやこうした取り組みは、二酸化炭素排出量やプラスチックごみ、水の使用を減らしたいブランドにとっては必須といえる。なかには環境意識の高い消費者向けに、「うちのブランドは努力しています」というアピールのためにやっているところもあるだろう。
だが問題は、パタゴニアやSHEIN(シーイン)のような抜け目のないブランドでさえ、今のところリセールでそれなりの利益を出す方法を見つけられていないことだ。
多くのブランドのリセール事業を支援しているThredUp (スレッドアップ)社のデータによると、過去2年以内に100以上のアパレル小売業者が再販プラットフォームを立ち上げた。昨年だけでも88ブランドが中古販売を始めている。
( Iryna Imago/iStock/Getty Images Plus)