2023/7/3

【最先端】EVの「充電競争」は、テスラがほぼ勝った

NewsPicksでは週7日毎日、世界の最先端トレンドを追う連載を配信しています。月曜日は「Must Read(今週のビッグテーマ)」です。
INDEX
  • お世辞合戦と「冷徹な計算」
  • 暴君マスクに依存してでも…
  • 対抗馬CCSは「消える」かも
  • テスラ式の「一番の強み」
  • 「独占」が進むのか

お世辞合戦と「冷徹な計算」

メアリー・バーラとイーロン・マスクは、商売上は最大のライバルかもしれない。
なにしろバーラは、かつて自動車生産台数世界1位を誇ったゼネラルモーターズ(GM)のCEOで、マスクは今をときめく電気自動車(EV)最大手テスラのCEOだ。
だが、6月9日にTwitterで「EV充電の未来」について対談したときは、まるで旧知の仲のように和やかな雰囲気だった。
当然かもしれない。
GMは先頃、フォード・モーターに続いて、テスラが開発した急速充電技術の採用を決めた。これにより今後、GMとフォードのEVは、テスラの充電設備を使えるようになる。
充電設備が見つからない心配は、消費者がEVの購入をためらう大きな理由となっている。
バーラは、テスラの「素晴らしい」チームを絶賛し、マスクもバーラと協力できることを「光栄」だと語った。

暴君マスクに依存してでも…

そんなお世辞合戦の背景には、おそらく経営者としての冷徹な計算がある。