[サンフランシスコ/ニューデリー 20日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は20日、インドのモディ首相が同社に多額の投資を働きかけており、近く発表があると述べた。ロイターのニュースパートナーであるインドの通信社ANIが伝えた。

マスク氏はANIに対し「モディ氏はインドに多額の投資を行うよう働きかけている。われわれはそのつもりだ」と語った。

インド外務省によると、モディ氏は国内の電動モビリティー分野や商業宇宙分野への投資を検討するよう促したという。

マスク氏はこの日、訪米したモディ首相とニューヨークで会談。記者団に対し「非常に良い」会話をしたと述べ、可能な限り早期のインド進出を目指す考えを示した。

また、インドを来年訪問する計画を明らかにした。

インド進出の予定について問われると「テスラがインドに進出することを確信しており、人間的に可能な限り早期に実現する」と語った。

インドには太陽光発電や定置型バッテリーパック、EVといった持続可能なエネルギーの未来に向けた可能性が大きくあると指摘。自身がCEOを務める米宇宙企業スペースXのインターネット接続サービス「スターリンク」をインドで導入したいとも述べた。

関係筋によると、インドは現在、同国の宇宙分野投資を巡り、一部の米国企業が自国企業と当初協力することを認める方針だ。

インドは2020年に民間打ち上げの道を開き、自国の民間宇宙企業が今後10年以内に世界打ち上げ市場でのシェアを5倍にすることを目指している。

モディ氏は「イーロン・マスクさん、あなたに会えてよかった。エネルギーからスピリチュアルな問題まで、多面的な会話ができた」と会談後にツイッターに投稿した。

テスラ幹部は先月インドを訪問し、インド国内に自動車とバッテリーの生産拠点を設ける計画について政府関係者と協議した。

マスク氏は先月、今年末までに新工場の建設地を決める見通しだとし、インドは候補地として興味深いと述べていた。