2023/6/20

【焦燥】AI企業が大行列。札束飛び交う「GPU」争奪戦

NewsPicks 編集部 記者
「ChatGPT」が席巻し、世界はジェネラティブ(生成)AIの話題で持ち切りだ。
生成AIを支えるのが、大量のデータを学習した「大規模言語モデル」などの基盤モデル。開発には膨大な計算が欠かせない。
今、世界中のデータセンターにあるサーバーたちが、猛烈な勢いで日々、計算に勤しんでいる。
サーバーの頭脳部を担うのが、半導体チップの一種、「GPU(Graphic Processing Unit、画像処理演算装置)」だ。
GPUで最大手の半導体メーカー・エヌビディアのもとには、AI開発に取り組む企業が行列を成している。
「基盤モデルの登場で、必要なGPUの数が跳ね上がった。数百基、数千基という単位を確保しなければならない。調達力が、企業の競争力を左右するようになった」
AIスタートアップの1つ、Preferred Networksの西川徹CEOはそう話す。
大企業の中にはGPUを大量に確保する動きが出てきた。資金に限りのあるスタートアップも、あの手この手の策を練っている。
エヌビディアのGPUをめぐる争奪戦の現場をレポートする。
INDEX
  • GPU投資に政府マネーも
  • 増殖するGPUクラウド
  • メガクラウドも前のめり
  • 大企業はAIスパコンをフル活用
  • インフラの知見が重要に