ニデック、空飛ぶクルマ部品に参入 エンブラエルと合弁
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ビジネスジェットでボンバンディアに次ぐ世界大手。彼らの最大市場米国を狙って合弁設立。エンブラエルはブラジル最大の輸出企業かつモノづくり企業。ボーイングとエアバスが独占する旅客機市場を横目にこの20年で台頭してきたビジネスジェットの勝ち組企業で時価総額は2兆円。三菱重工が鳴り物入りで参入した国産ジェットMRJが撤退に追い込まれた要因となる競合企業。当時からベンチマーク企業で買収という選択肢もあり得たし、でも結果はこの通り。
スピンアウトしSPAC上場したEVTOLの企業が既に米国を中心に数千の受注済みということで、この合弁は米国企業としてそこへ納入することでモーターでのデファクトを取りに行くという戦略だろうか。
自前主義だけに拘らず、合弁、スピンオフ、SPACなと駆使しながら世界市場を狙っていく姿勢は日本企業も学べるところがあるのはないか。どうしても、学び先は米国企業に偏りがちだが、世界各地に面白い企業は沢山ある。
どうでもよいですが、ニデックというカタカナ発音は馴染みませんね。アルファベットで良い気がするJV設立の働きかけは、ニデックからではなく、Embraerから、と。ただ、eVTOL競合他社が他のモーターメーカーとJVや提携をしている状況だったので、技術で選択肢が他にないという状況ではなかったとも捉えられる。
EVでの電池もそういう状況だが、機械に比べると電気は相対的に組み合わせがしやすいものだが、実際にはJVといった密結合構造になっている。
信号処理だけでなく物理的に動かすものの場合は、組み合わせなどのコーディネーションが耐久性や効率を実現するためには重要不可欠という示唆だと捉えている。
なお、よくコメントしているが、そもそもモノを持ち上げつづけるという行為はエネルギー効率的に良くない。電動だろうが、エネルギー効率が重視される時代において、空飛ぶクルマというモビリティが爆発的に普及するとはとても思えない。
特に、垂直方向の移動時間と水平方向の移動時間のバランスによって時間効率も変わるし、離発着が目的地そのものでない限りは結局効率が上がらない。でもビジネスとしての稼働を考えたときには、そこからの利用者をマッチングできる確率はかなり低いと思う。マッチングできる確率を重視すればバスみたいな状況で利便性が下がり、利便性を重視すれば稼働低下を単価で補う形。
後者の方になる確率が高いと思っているが、そうすると現在のヘリコプター代替といった規模で、大量の供給によって機体のコストを下げながら、利便性を上げるということは難しい。
おまけに、ヘリコプターとの相対比較での騒音が少ないとか省エネというレベルではともかく、ヘリコプター市場はそこまで大きくないし、軍用が大きかったはず。軍用の場合は、特にどこでもすぐ使えるといった観点で内燃式を代替するのは難しいと思う。