ネイチャーが選ぶ「研究論文の貢献度」 中国がついに米国抜く
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私も経験しているのですが、中国の大学での昇進はかなり競争が激しいです。講師→副教授→教授と昇進し、教授も4級から1級まで分類されています。
その昇進の評価基準として、学術論文の量×質が重要になっています。そもそも、そのレベルに達していない教員はノミネートすらできません。
ドクターコースでも、論文発表が義務付けられており、未達者は博士論文の審査を受け付けてもらえません。このような背景もあり、論文数は増え続けています。
ただし、以前から論文偏重の評価制度に対する批判はあり、改革が試みられていますが、依然として評価の重要部分を占めています。これまでのルールを覆すような変更は難しいと思います。
したがって、今後も研究分野における中国のプレゼンスは高まっていくと考えられます。「ネイチャー・インデックス」の評価対象になるのは、ネイチャー誌が評価対象としている雑誌に載った論文だけです。
https://www.nature.com/nature-index/faq#journals
いずれも自然科学の各分野でトップの国際的学術誌です。日本や中国で刊行されている雑誌は1つもありません。
当然、日本語や中国語で書かれた論文は全く評価対象外です。
論文というのは英語で書くものです。そういうルールです。
研究機関別で見ると、
1位 中国科学院、で、
2位 ハーバード大学に倍近いスコアをつけた圧勝です。
https://www.nature.com/nature-index/annual-tables/2023/institution/all/all/global
中国科学院は研究者の数が7万人、ハーバードは2400人とかですから、無理もないといえば無理もないです。
3位はドイツのマックス・プランク研究所ですが、スコアはもうハーバードの6割くらいです。
上位20位の内、半分は中国の研究機関です。
日本は、20位の東京大学が一番上です。次が44位の京都大学です。
50位くらいまでは米国と中国の研究機関がひしめきあっていますが、確かに中国に分があります。
首位争いができるのはこの2か国だけです。
国ごとの研究機関の合計点数でいえば、日本はまだ5位には入っています。
1位 米国 2万1473点
2位 中国 2万50点
3位 ドイツ 4554点
4位 英国 3967点
5位 日本 2959点
https://www.nature.com/nature-index/annual-tables/2023/country/all/all
↑なお、「研究論文の貢献度で中国が首位」というのは、その国の研究機関で出た評価対象論文の合計ではなく、国際共著論文とかの点数を著者ごとの所属機関に割り振っていく調整方法での場合の、国ごとの点数ですね。
https://www.nature.com/nature-index/annual-tables/2023/country/natural-sciences/all東大の大学院、めちゃくちゃ中国の方多いですし私の研究室も半分弱くらい中国の方ですしみなさん本当に一生懸命取り組まれています。多分博士号やその後のアカデミアの価値をすごく高く置く価値観があって、それのために熾烈な競争をしているのだと思います。
論文検索でも、何件の Li, et alを今までに見たことか…笑(中国人というよりは中華系の他国の方の可能性もありますが)
生物系にいるので他の分野における傾向は知りませんでしたが、他の分野でも同じような傾向なのですね。