2023/6/17

【ミニ教養】日本の「現状維持力」が脚光を集めている

NewsPicks NY支局長
このコラムは、世界のビジネス、テクノロジーのコンテキストを学びつつ、ついでに英単語も一つ覚えられるお得な連載です。
INDEX
  • 日本株ブームがやってきた
  • 「復活」というキーワード
  • 「中国ではない」という強み
  • 「退屈さ」は魅力になる

日本株ブームがやってきた

今、瞬間的に日本のプレゼンスが高まっている気がする。
ちょうど、国外における日本のカルチャー受容についての特集を書いていたバイアスもあるかもしれないが、この1、2カ月ぐらい、英語圏のメディアでJapanを目にする機会が肌感では結構増えている。
もちろん上記ポップカルチャーの話はまだニッチ寄りではあるが、よりメジャーなニュースでいうと、一つには5月に広島でG7サミットがあったこともあるだろうし、何よりもこの瞬間で大きいのが、日本株の上昇だろう。
NewsPicksでも先月特集していたが、今ちょうど英語圏でも湧いている。
今週のニューヨーク・タイムズでは、日本の経営者たちが長年、現状維持(status quo)に固執し、昇給も株主還元もなく、その結果経済成長もなかったという前提を踏まえた上で、今年の日本の株式市場について、こう表現していた。
Now, there are signs of a significant shift in how the country’s corporations are run, changes that are helping to breathe life into the economy.

しかし、今、日本の企業経営に大きな変化の兆しがあり、それが経済に活力を与え始めている
そして、1QではGDPも情報修正され、日本の市場がこんな上昇を見せるのは「失われた10年」を迎えた1990年代初頭以来なのだと。
確かにグラフを見ると分かりやすい。
また、バフェットに言及する報道も多い。