(ブルームバーグ): 米娯楽・メディア大手のウォルト・ディズニーは13日、映画封切り予定を更新した。「アバター」や「アベンジャーズ」、「スター・ウォーズ」など大型シリーズの公開が最長3年延期された。

「アバター」シリーズの第3作封切りは当初2024年12月とされていたが、25年12月に延期。第4、第5作もそれぞれ3年先延ばしされ、29年と31年の公開を目指す。

マーベル映画の「アベンジャーズ」シリーズでは、新作2本が従来予定より1年遅れて26年5月と27年5月に公開。19年の「スカイウォーカーの夜明け」を最後に劇場公開作が途絶えている「スター・ウォーズ」シリーズでは、次作封切りが1年延期され、26年5月となった。

ディズニーは延期の理由を説明していない。ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は経費節減などで利幅を拡大する戦略を進めている。5月2日には米脚本家組合(WGA)がストライキに入り、テレビシリーズや映画の製作が中断され、延期やキャンセルのリスクが高まっている。

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ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ケビン・ニア氏は、ピクサーやディズニーのアニメ映画には影響がないようだと指摘。「最も人気のある映画シリーズの一部について戦略を見直しているだけかもしれない」と付け加えた。

映画ファンを再び劇場に呼び戻すためより多くの作品の公開を切望している映画館チェーンにとっては、今回の延期は歓迎できないニュースだ。ジェームズ・キャメロン監督のアバター2作目「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」は昨年12月に公開され、チケット販売が23億ドル(約3220億円)と、歴代3位の興行収入を記録した。

アバターのプロデューサー、ジョン・ランドー氏は13日のツイートで、あのクオリティーの映画には時間がかかると述べた。

だが、ソーシャルメディア上では、何にそれほど時間がかかるのか疑問の声も聞かれた。「アバターの第5作が2031年?それは現実の年ではなく、SF映画の舞台となる年だ」と、女子向けポップカルチャー・サイト「Mary Sue」はツイッターに投稿した。

ディズニーの株価は13日、0.8%高の93.85ドルで終了した。

原題:Disney Delays ‘Avatar,’ ‘Star Wars’ Films in Major Shakeup (2)(抜粋)

(アナリストのコメントやディズニーの株価を追加して更新します)

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