(ブルームバーグ): フォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)が製造・販売する電気自動車(EV)もテスラの充電ネットワークを利用するようになることで、テスラの売上高は2030年までに推定30億ドル(約4200億円)押し上げられることになりそうだ。

EV充電で米業界標準確立へ、GMもテスラのネットワークに参加

イーロン・マスク氏率いるテスラは8日、GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)とツイッター・スペースで対談した際に急速充電網での提携を発表。GMのEVはテスラの急速充電器「スーパーチャージャー」1万2000基にアクセスできるようになる。フォードも5月にテスラとの同様の提携を発表していた。

米自動車大手2社との提携により、テスラの充電規格は米国で業界標準になるとみられる。競合他社もCCSと呼ばれる従来規格を捨て、テスラのシステムを使用したネットワークを構築するよう圧力がかかりそうだ。

パイパー・サンドラーのアナリスト、アレックス・ポッター氏は9日の顧客向けリポートで「他メーカーもこのコンソーシアムに参加せざるを得なくなり、テスラの『北米充電規格』が事実上、少なくとも米国ではEV充電の望ましい方法として確立される」と指摘した。

パイパー・サンドラーでは、テスラ車以外のEV充電だけでテスラの売上高は2030年までに30億ドル超、32年までに54億ドル増えると試算している。

9日の米株式市場でテスラ株は上昇。一時7.5%高の252.42ドルを付けた。一方、急速充電ネットワークで競合するEVゴーの株価は一時17%安と急落した。

原題:Tesla Charging Deals Said to Bring $3 Billion at Rivals’ Expense(抜粋)

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