特許切れ薬の自己負担増を議論 厚労省、後発薬普及狙う
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基本的には、後発品をより安く、先発品をやや高めに設定する方針で問題ないと思います。後は議論にもありましたが、サプライチェーンや、後発品の信頼性の担保というところが課題となるでしょう。
米国では保険によって使える薬が分かれており、貧富の差がそのまま医療に影響を与えています。それに比べると日本は全員が自由に医療を享受できる仕組みとなっており、医療費が高騰するのは当然のことです。
後発品の話に戻りますが、抗菌薬については一様に考えられません。抗菌薬は使えば使うほど耐性が生まれるため、学術的にはいかに適切に薬を使うかが求められます。そのため、製薬会社の儲けにならず、薬の開発をしなくなってしまうという課題があります。
高騰する医療費をどの様に抑えるかについては、大前提として、医療の質を落とすことなく進められる必要があります。「価格が高い特許切れ薬で収益を稼ぐメーカーは多く」と日経の記事にあるが本当だろうか。
これわかりにくい記事なんで解説すると、エーザイが一生懸命開発して今度承認が日本でもとれるだろう薬剤に「レカネマブ」がある。この「レカネマブ」は特許申請から20年は特許があるが、それ以降はなくなる。で、製法を真似してつくのがジェネリック医薬品。
90年代の後半に承認された「アリセプト」では、2010年代前半に特許が切れると、どっとジェネリックが参入し、1500億円あったグローバルの売上はあっという間に縮小し、ほとんどなくなった。
なので、特許切れ薬で収益を稼げるとは思えないんですけど。そもそもその薬の値段もジェネリックにあわせてぐんと下がるし。特許が切れて後発品が使用可能な薬剤においては、後発品の製造コストが安いため後発品の使用を促す方が国全体の医療費の観点では理にかなっています。そのため先発品から後発品に変えるようなインセンティブが必要になり、自己負担額を増加するという対策は合理的だと思います。しかしながら患者さんの目線では窓口の自己負担額が増えることになるため、どの程度増額するかは慎重な議論が必要です。