【株価】バブル後最高値を突破した日本株に「6月の試練」
この勢いは、どこまで続くのか?
- 海外株をアウトパフォーム
- 「空虚な」株価の上昇
- 試される6月。今年は何だか気配が違う
- 物言う株主からの提案はむしろ減る?
- 「物言う」のはアクティビストだけじゃない
- 企業成長こそが最良の株主対策
この勢いは、どこまで続くのか?
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前半のEPSの議論は誤りとは言い難いが、かなり厳しいと思います。。
まず
ー 株であれ債券であれ、あらゆる金融資産の価値は、発行主体の成長性によって担保される。ー
とブレットポイントで書かれていますが、一般論では資産価格の決定は将来収益の割引現在価値によるというのが通説でしょう。よって成長性は確かにそのいち決定係数ではあるが、「資産価値を担保する」という表現は寡聞にして聞いたことが無い。
というかむしろ、今のマーケットは一昨年までのグロース一辺倒から真逆のバリュー回帰、つまり成長性ではなく収益性にフォーカスされている、故に今のマーケットを論じるなら収益性を論じるべきでしょう。
そしてその後に、成長性の議論をしているのにEPSを持ち出しているのがかなりややこしい。成長性の議論をするなら一般的な指標はPERです。
しがたって
ー もし現在の日経平均の上昇が真に日本企業の成長性によって担保されたものならば、2本の線は近似した軌跡(正確にはEPSを日経平均が追随する軌跡)を描くはずである。しかし現状は、まったくそうなっていない。ー
これは間違っているとまでは言い難いものの、EPSと株価の関係性を論じるなら「企業が毎期たたき出す収益がちゃんと株価に追い付いていれば2本の線が近似する」といった表現がごく一般的です。つまりあくまでEPSは収益性指標であり成長性指標ではありません。
本旨からはやや逸れますが、海外投資家の日本市場への興味の高まりを実感しています。
5/17-18にニューヨークで開催されているAlternative Data系のカンファレンスイベントBattlefinに参加しているのですが、「ちょうど日本市場に参入し、Alternative dataを探している」という声を複数もらいました。
これまで聞いたことのない新興系のクオンツファンドも多く、盛り上がりを感じています。一方でこういったカンファレンスに参加する日本のデータ企業は圧倒的に少なく、機会損失になっていることに危機感を感じました。
このあたり興味ある方是非絡んでくださいー、一緒に盛り上げていきたいところです!
後半はともかく、前半のEPSを中心にした議論はちょっと舌足らず。過去の成長性ではなく将来の成長期待(EPSがプラスならPERで示される)との掛け算。そうでないとスタートアップや一時期のアマゾンなどEPSがマイナスな会社の株価が説明できないのでは?
ちなみに、最近の新聞で「ダイキンのPERは富士通ゼネラルに比べて割安感がない」という記事があり卒倒しそうになりました。固有の企業力の違いを無視して業界だけで成長性を見るという人、まだいるんですね。
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