【最先端】世界最速で「EV化した国」がヤバすぎた
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EV化の流れは止めようがないので、「EV批判派」とありましたが、EV是か非かというような二項対立ではなく、パワートレイ毎のメリデメや、それぞれの環境(例えば電源構成や産業構造)によって、色々な組み合わせを考える必要がありそうです。なので、わが国にとっても、参考にするべき取組でしょう。
そのうえで、感じたポイントは3つです。
①ノルウェーの電源構成は元々、水力が中心で、炭素を排出しないもの。こういう環境では、EVシフトが急速でも、政策目的に適っている。
②元々、自国の中に、内燃機関に強みを持つ自動車メーカーがなかった。なので、EV化による産業構造転換に伴う痛みは小さい(文中に「ルノーやフィアットなどの伝統的メーカーが後塵を拝することになる」とあるが、そうなったとしてもノルウェーにとって、ほぼ痛みはない)。
③一方、ノルウェーの主力産業は、文中にもあるが、化石燃料の輸出。これが将来的に小さくなっていく(需要が細っていく)ことを考えると、産業構造転換は急務。例えばEV関連産業の育成は、施策の一つとなり得る。このThe New York Timesの記事は、ノルウェーのEV社会の急速な進展について、ポジティブ、ネガティブ両面から取り上げたレポ記事です。ノルウェーはEV化を1990年代頃から推し進め、世界でも最も早い「EV化」が起きているそうです。カルフォルニアとほぼ同じ面積の国に約550万人の人が住む国。政府のインセンティブ政策、EV特有の課題、EV化による雇用への影響、一方で石油や天然ガス輸出国である一面など、重層的な視点から解説しています。
日本でもEVが少しづつ進み始めています。ノルウェーとは状況は色々違う部分もあると思いますが、これからの社会を考える参考になる事例だと思います。
私個人としては、「人々は(変化を)前向きに受け入れている(It’s actually something that people embrace)」という言葉が印象的です。EV化は、人々のマインドや過ごし方も変えるかもしれない。例えば記事にありますが、給油時間がガソリン車よりもかかり、給油場所も制約されるため、EVは人々をイライラさせることもあるかもしれません。一方で、給油所でゆったりコーヒーを飲みながら待つといった時間の使い方に変化が現れるかもしれないですね。空気が綺麗になる、騒音が少なくなる、というのは魅力的ですね。東京でも車の往来の減る元日朝の空気はとても綺麗ですが、一年中あのようになると思うと爽快です。
一方で、バッテリーの容量は体積あたりの出力で換算すると、まだまだガソリンに遠く及びません。大雪で立ち往生した時など、長時間暖房をつけて車内にこもらないといけない場合には、やや不安。
ノルウェーは寒そうな国ですが、大雪での立ち往生ということはないのでしょうか。そのあたりの対策も気になるところです。