アフリカ歴訪 岸田首相“G7サミット グローバル・サウスと連携強化”
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主語が大きすぎる文章や、主語があいまいな文章は、何もいっていないのと同じことになってしまう、ということがありがちですが、「グローバル・サウス」も大きすぎる主語でしょう。
まず、「グローバル・サウス」というのがどこの国なのか(何か国なのか)、おそらく特定していないでしょうし、それだと主語があいまいで、大きすぎる、ということになります。まず100ヵ国は超えるでしょう。
主語に実体が伴っていません。
どの国なのか特定したとして、ブラジルとブルキナファソは同じように扱えるのか、パキスタンとアルジェリアのロシア・ウクライナ戦争に対する立ち位置は同じなのか、というと、そんな訳はありません。
それではどうしたらいいかというと、1か国1か国、丁寧に理解していくしかありません。
100か国以上をひとまとめにして論じても意味はありません。
2022年に、小麦と原油とガスと石炭の価格が上がったのは、欧米諸国のロシアへの経済制裁も大いに関係しているでしょう。
そもそもロシアがウクライナに侵攻したのが原因だ、といえばそれはそうですが。
ガスの値段が上がったのは、ロシアからガスを輸入できなくなったドイツなどが、世界中から金にあかせて買いまくったからです。
多くの途上国は石炭を使うしかなくなり、石炭にしても高値になり、対外債務が膨らみました。
途上国でも、ガスや石炭を売って儲けた国もあれば、高値の石炭を輸入せざるをえず、デフォルト寸前の国もあります。
そういった1か国1か国で事情が異なる国について、1か国ずつ理解して、困難をやわらげる実効性のある行動ができなければ、G7諸国への信望は回復しません。グローバルサウスの中では、米国など民主主義陣営は人権など説教を垂れるだけだが、権威主義陣営の中国は道路や港湾を作ってくれる、という批判があります。日本はG7議長国なので民主主義陣営の代表として、法の支配を大義名分にしつつ援助金をばらまく、こういう構図になっています。総理自身が表明した、「したたかな外交」が本当に出来ているのか検証が必要だと思います。そもそも援助金を軍資金として、どんなしたたかな外交をするのか、その効果を何をKPIとして計測するのか、を先に決めて説明する方が良いと思います。