「Vice」破産見込みか...米紙報じる BuzzFeedもニュース部門閉鎖、苦境のネットメディア
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デジタルネイティブと呼ばれるメディアの淘汰が始まっている。VICEは、お金をかけた調査報道やビデオで急浮上したが、破産申請の見込みという。
長年赤字だったというが、景気停滞を見越した広告収入の減少が引き金だと思う。
注目のコメント
2014年にニューヨークタイムズが「なぜタイムズはうまくいっていないか」を調査した社内レポート「イノベーションレポート」で、仮想的とされていたのが、BuzzFeedとViceでした。このふたつは無料広告モデルという広告収入のよってコンテンツをただでみせるというモデルを採用していたのです。
が、タイムズが2017年に「ニューヨークタイムズ2020」というレポートをだしたときには、はっきりと「われわれはわれわれ独自のコンテンツをデジタルの形で有料でとってもらうことを第一義とする」とデジタル有料モデルをビジネスモデルにすることをうちだしています。
無料の広告モデルでニュースメディアをやるのは、無理ということを、2019年に出した『2050年のメディア』でも書きましたが、その結果がはっきりとでたということを感じています。
日本の状況もあとに続いていくでしょう。書き方に迷うのですが、作り手のビジネスは結局制作費で。伝え手たるプラットフォームが広告も課金も大多数もっていきます。作り手が広告や課金でもビジネスするなら、どう伝え手の機能を組み込むかが大事で。厳しい言い方すると伝え手を通して受け手をみてますか、と。それができてない作り手に、担い手たる広告主は伝え手に出稿し、伝え手通さずその便益を得るのですし。
私には、バズフィードのニュース部門閉鎖に続く衝撃のニュースです。デジタルメディアを襲う今のリセッションの波は、決定的な理由がないだけに余計に不気味で恐ろしいす。VICEが華々しく登場した時は、まさに目を丸くしました。命知らずの潜入取材、動画の価値と意味を知り尽くした作品群は、思わずカッコイイと声をかけたくなるものでした。再起を期待します。そして、VICEで活躍したジャーナリストたちのさらなる活躍を願います。
