[上海 11日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは11日、GPTに似た人工知能(AI)大規模言語モデル「通義千問」を発表した。近い将来に同社の全てのアプリに組み込むとした。

まずはアリババのビジネス用メッセージングアプリ「釘釘(ディントーク)」に組み込まれ、会議メモの要約、電子メールの作成、ビジネス提案書の下書きに利用できるようになる。また、同社のスマートスピーカー「天猫精霊(Tモールジーニー)」にも追加される。

張勇最高経営責任者(CEO)は発表文で「われわれは生成AIとクラウドコンピューティングによって決定される技術的な分水嶺の瞬間にあり、あらゆる分野の企業が競争で優位を維持するためにインテリジェンスの変化を受け入れ始めている」と指摘した。

張氏はライブ配信イベントで、生成AIが生産や労働、生活の在り方に大きな変化を生じさせるとの見通しを示し、通義千問などのAI言語モデルによって将来的にAIの普及を進める全体像が見えてくるとした。

アリババ・クラウドは通義千問をクライアントに公開し、クライアントが独自にカスタマイズした大規模言語モデルを構築できるようにする計画で、7日に登録の受け付けを開始した。