[東京 5日 ロイター] - 塩野義製薬は4日、新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック(迅速審査)指定を受けたと発表した。
同社の手代木功社長は2月のインタビューで、ゾコーバについて米国では2024年冬までに承認を取得する可能性があるとの見通しを示していた。
[東京 5日 ロイター] - 塩野義製薬は4日、新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック(迅速審査)指定を受けたと発表した。
同社の手代木功社長は2月のインタビューで、ゾコーバについて米国では2024年冬までに承認を取得する可能性があるとの見通しを示していた。
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日本の承認時点では、死亡率を減らす効果ではなく、軽症コロナの症状を早く治すという治療効果である事に加え、胎児に奇形が発生したり、飲み合わせのリスクがあるなど、内服に注意が必要である事から、使用される機会が限られた薬剤でした。
最近になって、コロナ後遺症を45%減少させたという報告が上がった事から注目が集まっており、迅速審査に繋がったのではないかと考えられます。
実はコロナ後遺症の経済的・社会的影響はとても大きく、ワクチン以外では効果的な治療方法が無かったので、ゾコーバが予防的治療として有用だとすれば、価値ある薬剤として扱われると考えられます。
ゾコーバの臨床試験でこれまで示されてきた結果は、1)軽症COVIDの症状を短縮する可能性、2)いわゆるLong COVIDのリスクを軽減する可能性であり、そのいずれもが真実であれば新規性もインパクトも高い結果であるため、迅速審査の流れに入ること自体には違和感はありません。
ただし、その効果の大きさや、特に後者についてはバイアスの少ない形での結果なのかも明らかではないため、現時点で確からしい結果と結論づけられず、実際に承認の方向になるのかは、今後のFDAの判断を見守る必要がありそうです。
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