東大のトップが、「自分の頭で考える」ことに「批判的な言葉」を向けた理由
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東大トップといえば、工学部出身の藤井総長のことかと思えば、
20年以上前の蓮實重彥さんの1998年の著作からの引用ということで、
肩透かしを食らった感のある記事。
今、藤井総長が語るのであれば、AIの進化によって人類の知性が地球上における絶対的な存在の地位を滑り落ちて「相対化」したことを踏まえ、「人間の思考だけに頼る発想を改めて、人類以外の知性を積極的に活用するオープンな発想を持つべき」だということではないか。
以下、ご参考。
松尾豊 他 「相対化する知性---人工知能が世界の見方をどう変えるのか 」https://amzn.asia/d/iLUl2UVタイトルに吊られましたが、、、「自分ひとりで考え」るな、と言っているだけで、自分の頭で「も」考えることは否定していない気がします。
「学問の体系と歴史とは、まさに「他人が考えたこと」の総体にほかならず、それと親しく触れることなく形成された思考など、およそ思考の名には値しません」ということはほとんどの場合その通りとして、その上で、新しい理論を構築したり、理論を自分の目の前の現象に当てはめて問題解決するには、自分の頭で「も」考える必要がある、と言っているだけではないかと思います。
「自分の頭で考えろ」と言っている人の多くも、「自分ひとりで考えろ」とは言っていないと思うので、単に、その日本語の不正確さを指摘したいのでしょうか。どちらかというと「自分の頭の中だけで完結した考え方をするな」とい感じですね。歴史や資料に学ぶのが大前提で思考をする。
極めてシンプルかつ基本的な思考の話ですね。とはいえ、これを確実に丁寧に行うのは難しく、絶え間ない訓練が必要ですね。しかし、これを取り上げるくらいには論理的思考力の問題が浮き彫りになったということでしょうか。