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先週ニューヨークで、一連の事象発生を受けて、財務省やFRBを含む金融規制のコアにいる人々と意見交換していましたが(その内容についてはNPのいくつかのコメントの中に情報取り扱いのルールに抵触しないよう注意して織り込んで来ました)、その通りのアウトプットになって来ました。今回のSVBなど中規模地域金融機関の破綻は、金融機関のリスク管理が緩んでいるということの証左だということです。①彼らは(中小金融機関は)1980年代〜90年代に起きたS&L危機の教訓を忘れ、同じ過ちを繰り返しつつある、②それは当時金融機関の数にして数100社に及んだ破綻(一つ前の金融危機)をリアルタイムで見てきた官民の金融リスクマネジメント分野における(規制側・経営側双方の)世代交代が進み、記憶が組織的に継承されていない(組織的記憶の風化)ことと、③2000年代(直近の金融危機=リーマンショック)以降に金融機関の収益を後押しするために行った「戦略的規制緩和」が例外的で戦略的であったことが金融システムの中で忘れられつつあること(例外的状況のデフォルト化)、そしてその傾向が④この10年間に起きたフィンテックの潮流による官民両分野における「新しい有力プレイヤー(複数形)」の参入によって助長された結果として、金融システムのレジリエンスにおけるリスク要因として浮上して来たこと、です。
記事には共和党が反対するだろうと書かれていますが、それは①〜④を知らない議員が反対するということを言っているに過ぎず(記者たちの間にも記憶の継承が行われていない。これをある重鎮はBird Brainと呼んでいた)金融監督の強化(2008年以降の緩和に対する揺り戻し)は間違いなく起きるだろう、という事です。⑤今や金融監督をする側にもレグテックという形でテクノロジー装備が進んでいて、誤魔化しは効きません。非金融プレイヤーの新規金融参入には当面逆風が吹きます。
相次ぐ銀行破綻によって金融システムに対する不安が広がっています。オンラインバンキングとSNSによって取り付け騒ぎが一気に拡大するようになった現在、規制強化は当然の流れ。

中堅銀行の規制をゆるめたトランプ政権の負の遺産をいつまでも抱えているわけにはいきません。銀行の暗号資産取引、あるいは暗号資産関連企業との取引は禁止になる可能性があります。

共和党の反対で、規制・監督が強化されず、金融システムの脆弱性が浮き彫りになった場合、共和党にとっては不利な状況となります。共和党も反対ばかりはしておれません。
①監督、②発見、③是正が銀行監督の一連の動きなわけですが、今回は②まで至っていたところ、③を求めなかった当局の意識の低さにあると見えます。いくら立派な規制を用意してもこれでは…と感じますので、規制強化は違うような気はします
破たんさせたことで銀行経営者のモラルハザードを排除する姿勢は一貫していますが、預金保護により預金者のモラルハザードを甘受するクライシスマネジメントは評価できます。日本型処理を認めたということです。

他方で、ストレステストの対象範囲に関しては、物理的に全行対象とはできないと思うので、改革の行方は要注目です。
明らかにSVBの破綻直前の対応は後手に回り、OCCとFRBで責任を押し付けあったとみられます。本来ならお手本とすべきは2001-2003年の不良債権問題を最終処理した日本の金融庁の対応です。当時の手段は、預金全額保護(ペイオフ延期)とまだ自己資本比率が高い銀行に半ば無理やり公的資金を注入して銀行破綻は起こさせないと内外に意思を示すことでした。当時の金融庁のメンバーは今も日銀に残っており、日米で連携を取りつつ今後はこの方向に向かうと思います。しかし、金融監督の問題だけではありません。監査法人の監査、格付け会社のレビューアーをすり抜けて投資適格のまま突然死しましたので、米金融界は全体的に相当に弛んだ体質になっていると思います。
リーマンショック後もドットフランク法導入してALM強化したものの、時間経過/環境変化に伴い現バイデン政権ではなく前トランプ政権下で緩和し形骸化したのが実情。