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Weekly Briefing(デザイン編)

アップル特許ビジュアライゼーションに見るジョブズの存在感ほか

2015/2/13
Weekly Briefingでは毎日、ビジネス・経済、メディア・コンテンツ、ワークスタイル、デザイン、スポーツ、中国・アジアなど分野別に、注目ニュースをピックアップ。金曜日は、デザインに関わるニュースをコメントとともに紹介します。

先週のWeekly Briefingでは、Lego Xへの期待がコメント欄から感じられました。今週も3つ注目Pickをお届けします。

Pick 1:アップル特許ビジュアライゼーションに見るジョブズの存在感

How Steve Jobs Connected It All: An Interactive Look at Apple’s Technology History“ KENEDICT

1つ目のPickは、アップルが取得した特許ポートフォリオを視覚的に捉えられるインタラクティブ・ビジュアライゼーションです。

対象期間は、1978年1月から2014年10月までで、それが9つの時期(創業期、ジョブズ不在期、デザインチーム設置時期、iOS・タッチデバイス注力期など)に区切られています。

色分けは、特許の分野(緑がiPod関連、赤はiTunes関連など)を意味する。四角が特許、円が発明者を意味し、共同発明者は線で結ばれている。

色分けは、特許の分野(緑がiPod関連、赤はiTunes関連など)を意味する。四角が特許、円が発明者を意味し、共同発明者は線で結ばれている。

気になるスティーブ・ジョブズ(Jobs Stephen P)の名前は、大きく2つのグループ(水色と青)をつなぐ位置にあります。

pick1-2

水色(画面左側)がジョニー・アイブ率いるデザイン分野の特許群で、青(画面右側)はユーザインタフェースやオペレーティングシステムに関する特許群です。この両方の分野でジョブズが共同発明者として名を連ね、間をつなぐ役割を果たしていたことがうかがえます。

ジョブズが共同発明者になっている特許のみ表示した結果(2010、2011年)。ジョブズの存在は、まるで左脳と右脳をつないでいるかのよう。

ジョブズが共同発明者になっている特許のみ表示した結果(2010、2011年)。ジョブズの存在は、まるで左脳と右脳をつないでいるかのよう。

ジョブズが亡くなった後のデータ(2014年)を表示すると、ジョブズのように2分野を集約するポジションは存在せず、線が複雑です。

デザイン(水色)分野の濃さが増している。(2014年)

デザイン(水色)分野の濃さが増している。(2014年)

ジョニー・アイブが共同発明者になっている特許のみ表示した結果(2014年)。ジョブズのように他分野をまたぐのではなく、デザイン分野に集中していることが分かる。

ジョニー・アイブが共同発明者になっている特許のみ表示した結果(2014年)。ジョブズのように他分野をまたぐのではなく、デザイン分野(水色)に集中していることが分かる。

Pick 2:本のような携帯性・収納性のテーブル

BOOKNITURE- Furniture Hidden in a Book“ Kickstarter

香港を拠点とするデザイナー Mike Mak氏創業のBOOKNITUREは、Kickstarterでプロジェクト資金を集めています。

コンセプトは、BOOK × FURNITURE = BOOKNITURE。希望額5万ドルはクリア。

コンセプトは、BOOK × FURNITURE = BOOKNITURE。希望額5万ドルはクリア。

携帯性、収納性、セッティングの手軽さ、テーブル・椅子のマルチ用途が特徴で、重さは170kgまで耐えられるそうです。

持ち運びイメージ

持ち運びイメージ

広げるとテーブルの形状になる。

広げるとテーブルの形状になる。

Pick 3:ビフォーアフターで見るマンハッタン高層ビルの影

See how Manhattan’s new skyscrapers will cast shadows on Central Park“ Vox

同記事では、マンハッタンに建設予定の高層ビルがセントラルパークに落とす影の影響をビフォーアフターでスムーズに比べられます。

中央の白い線を左右にスライドさせることで、ビフォーアフターの影を比較できる。

中央の白い線を左右にスライドさせることで、ビフォーアフターの影を比較できる。

ビフォー:新しい高層ビル建設前

ビフォー:新しい高層ビル建設前

アフター:新しい高層ビル建設後。影の部分が増えていることが分かる。

アフター:新しい高層ビル建設後。影の部分が増えていることが分かる。

ビジュアルコンテンツに力を入れているVoxらしい凝った情報の見せ方になっています。アニメーションよりも手軽に状況の変化を感じられるのが良いところで、この見せ方は状況の比較や製品、サービスの効果を伝えるのに適しています。

※Weekly Briefing(デザイン編)は、毎週金曜日に掲載する予定です。