2023/3/9

【インタビュー】私たちがそれでも研究を続けてきた理由

NewsPicks 副編集長 / 科学ジャーナリスト
理系の女性研究者の割合が世界でも際立って低い日本。特集の1日目では、その現状と主な要因を解説し、改善に向けた取り組みを紹介した。
2日目の今日は、第一線で活躍する2人の女性研究者のインタビューをお届けする。
1人目は、東北大学金属材料研究所の梅津理恵教授。100年以上の歴史を持つ同研究所で初の女性教授だ。研究テーマである特殊な合金「ハーフメタル」は、省エネで記憶容量の高いパソコンのハードディスクなどへの応用が期待される。
2人目は、日本に次いで女性研究者の割合が低い韓国のソウル大学で、RNA研究センター所長を務めるナリー・キム教授。細胞内で働く「マイクロRNA」についての先駆的な研究で知られ、英科学誌ネイチャーに「東アジアのスター研究者」と紹介されたこともある注目の研究者だ。
社会の無理解や将来への不安、出産・育児による負担──。悩みながらも夢を追いかけ、キャリアを築いてきた2人の言葉は、研究者だけでなく、ワークライフバランスに悩むすべての人にとっても参考になるはずだ。
INDEX
  • 「両立できている」とは思っていない
  • 「女性を増やせない組織」のリスク
  • 負い目を感じながら研究していた
  • 「科学は女性に向かない」と言われ続け
  • 「50%ルール」の効用
  • 探せば、必ず道はある