2023/2/27

【新常識】若者よ。稼ぎたいなら、日本を出よ

NewsPicks編集部
INDEX
  • タワマン30階に住む21歳
  • 1.稼げる国はどこだ
  • 2.稼げる職種は?
  • 3.海外で勝つ「ビジネス人材」は?
  • 4.エンジニアという最強職種
  • 5.甘くはない。だけど…

タワマン30階に住む21歳

「実は今タワマンの30階に住んでいます(笑)」
取材の途中で、その21歳の若者は打ち明けた。
川崎さんが住むピカピカのタワマン
しかし、彼は今をときめく起業家でも投資家なわけでもない。ただ、アルバイトで稼いでいるだけの都内の大学に所属する学生だ。
実は、彼は今、オーストラリアにいる。
将来国際機関で働く──。その夢のため英語力をつけようと、川崎志文さんは大学を休学し、①ワーキングホリデーのビザを利用して、昨年6月から1年弱ほど西部のパースへと渡った。
コネもなければ、英語力もまだまだ。そこで彼は、日本食のレストランのウェイターの仕事を2つ掛け持ちで働くことにした。お客さんとの会話を通して、最初は聞き取れなかった英語もかなり理解できるようになってきた。
しかし、驚きだったのは収入だ。
週6というハードなシフトで働いているものの、日本円に換算すると、月収は50万円は優に超え、60万円に届くことも。もちろん現地の物価は高いが、幸い、バイト先のまかないがあるので、衣食住のうち食には困らない。
「正直、めちゃめちゃ稼げています(笑)」と川崎さんは笑う。
そこで、住を変えようと、引っ越したのが冒頭のタワマンだ。
家賃は月額で15万円程度。もちろん安くはないが、高すぎるわけでもない。
「最初はバックパッカーが集まるシェアハウスに住んで節約していたのですが、これは『続かない』と判断しました。正直、予想以上に稼いでいるので、環境を変えるため、リサーチして今のタワマンへと引っ越すことに決めたのです」
川崎さんは、今の生活が「すごく楽しい」と言う。
仕事を通じて英語力が上がっているのも実感できるし、オーストラリアのワイン文化に触れたことで、これをさらに勉強するという楽しみもできた。自分のスキルに、趣味も充実し、その上に収入までが保証されている。
まさに一挙三得といえる状態なのだから、当然だろう。
とはいえ実は、川崎さんはオーストラリアに居続けるつもりはない。日本で大学院に行こうと思っているからだ。
だが、それでも、現地での就労経験を通じて、一つ確信していることがある。
「これから②稼ぐためのワーホリは確実に増えます」