[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比107円41銭高の2万7509円46銭と、3日続伸して取引を終えた。米ハイテク株高が相場を支援し、1カ月半ぶりの高値となった。ただ、米雇用統計を控えた週末でもあり、徐々に模様眺めが強まり上げ幅を縮小した。

日経平均は小高くスタートした後も上げ幅を拡大し、一時210円高の2万7612円57銭に上昇した。米国市場でメタ・プラットフォームズの株価急伸を受けてナスダック総合が大幅高となったことを好感し、買いが先行した。

その後は、徐々に上げ幅を削った。市場では「先物主導で指数連動銘柄の上昇が相場を支援したが、米株先物が軟調となる中で失速した」(ピクテ・ジャパンの糸島孝俊ストラテジスト)との声が出ていた。

米アップルや米グーグルの持ち株会社アルファベット、アマゾン・ドット・コムの株価が決算発表後の時間外取引で下落。アジア時間のナスダック先物が軟調に推移し、投資家心理の重しになった。「目先は、ナスダックが上昇基調を続けるかどうかが、日本株の先行きを左右しそうだ」(糸島氏)とみられている。

一方、決算などを手掛かりにした個別物色が活発だった。業績見通しの上方修正を発表したソニーグループが6%超高となったほか、取引時間中に配当見通しの引き上げを発表した川崎汽船が急騰した。

TOPIXは0.26%高の1970.26ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.26%高の1013.91ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆2174億6200万円だった。東証33業種では、値上がりは精密機器や証券業、電気機器など12業種で、値下がりは鉱業やパルプ・紙、電気・ガス業など21業種だった。

武田薬品工業や村田製作所が大幅高。ファーストリテイリングは小じっかりだった。一方、伊藤忠商事や日本郵船は軟調。原油安となる中、INPEXは大幅安だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが608銘柄(33%)、値下がりは1139銘柄(62%)、変わらずは89銘柄(4%)だった。