英アームの半導体が快進撃、クラウド業界にも浸透
コメント
注目のコメント
ソフトバンクグループの救世主ともいえる英armの業績が好調です。
armは、半導体メーカーに設計図を販売して、ライセンス料と出荷に応じたロイヤリティを得る半導体IP(Intellectual Property)会社です。省エネ技術に強みがあり、世界のスマートフォンの95%以上にarmの半導体が搭載されています。
省エネ技術はスマートフォンだけでなく、データセンターでも引く手あまた。アマゾンやMS、グーグルのデータセンターでもarmの半導体が活躍しています。あらゆるものが電動化する中、今後は自動車向けの展開も期待されています。
ソフトバンクグループ傘下に入り、非上場化しましたが、今年、再上場する予定です。どの市場で上場するか、国を挙げた議論が進んでいます。2月7日にソフトバンクグループの決算発表があるので、注目です。40年以上PCやサーバの世界で支配的なポジションを続ける、インテルアーキテクチャ。しかし、省電力性能やマルチコアに適したARMアーキテクチャに、スマホやタブレットで下から、クラウドコンピューティングで上から、Mac Bookで横から、全方位から攻め込まれ、いよいよその牙城が崩れるか?
記事に出てくるアンペア・コンピューティングの創業者はインテルのの元社長で、インテルアーキテクチャの限界を一番よくわかっている人です。このことからも、ARMという破壊的イノベーションが、インテル持続的イノベーションと逆転する日がいよいよ来たかと予感させます。
しかしながら、企業のPCに限って言えば、ARM版Windowsに入れ替えるのは相当の勇気がいりそう。ここだけ古き良きWintelの時代が続くんでしょうね。“アマゾンの自社製CPU「グラビトン」の最新モデル──アームの設計を利用し、昨年末に発売──は他のCPUよりも効率性が最大60%高いと同氏は言う。”
NewsPicksはクラウドコンピューティングにAmazon Web Services(AWS)を利用しており、データベースなどの一部CPUでARMベースのGravitonを採用し、コスト削減に成功しています。
https://newspicks.com/news/7746649
“アームの設計によるサーバーチップは、クラウド企業の環境面での取り組みに寄与することで恩恵を受けている。米クラウド大手3社は、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を削減すると約束している。”
スマートフォンのバッテリー寿命を延ばすことを目的に設計されたCPUの技術が、サーバーチップにも利用されてCO2排出量や電力量・コストの削減に寄与しているのは素晴らしいと思います。我々のようなWebサービス事業者もクラウドコンピューティングを活用することでその恩恵を享受することができます。
環境への配慮やコストについては一企業のITエンジニアとしても他人事ではないので、今後のARMのビジネス・技術の動向には注目していきたいと思います。