【最新版】2022年スタートアップ調達トレンド
コメント
注目のコメント
2022年上半期のレポートでも確認された点ですが、大幅にベンチャー投資額が減少した他地域と比較して、調達額が減少しなかったという点が日本の調達環境における特徴です。
国内におけるスタートアップの資金調達額は年々増加していたとはいえ、他地域ほどは伸びていなかったということの裏返しなのかもしれません。
記事中にもあるとおり、景況悪化の影響はIPO 時やレイターステージほど影響を受けやすく、シード・アーリーなど、フェイズが早いほど影響は限定的です。
スタートアップのM&Aについてはデータが限られているため、傾向についてはなかなか言及しにくいのですが、日本ではそもそも売却によるイグジット機会が限られているためにIPO に最適化した資本政策となっており、上場企業目線での評価額とスタートアップの直近ラウンドの評価額が乖離してしまうため、景況悪化時には尚更M&A件数が減ってしまうという傾向はあるのではないかと推測します。
この点は「鶏と卵」的側面もあり、エコシステムを機能させる上での検討も必要と思います。
記事の末尾でファンドの設立動向についても解説されていますが、個人的にはみずほグロースパートナーズ1号ファンドのアドバイザーとして引き続きレイターステージにおけるリスクマネー提供に取り組んでいきます。
この記事の速報をベースに来月、恒例の解説セミナーをユーザベース森さんと行います。ご興味のある方はぜひご参加ください!
https://initial.inc/events/202302202022年スタートアップ資金調達レポートの速報を公開いたしました。
過去最高額を更新する8774億円で、遅れて判明するデータを勘案すると実態は9100億円程度だと思います。
対して、調達社数は2021年比大幅に減少しているようにみえますが、こちらも遅れて判明するデータが積みあがって、前年並みだと思います。
米国や欧州とは異なる結果でした。
現在、日本は事業法人とVCを中心とする投資家が増加傾向で、その増加に伴い新設ファンドも増加。2022年も金額・本数ともに伸びており、投資余力がある状況。
一方、スタートアップは、イグジット先であるIPOの初値時価総額(中央値)が6年ぶりに100億円を下回り、ダウンラウンドIPOも発生。
イグジットに近い成長後期ほど資金調達額が2021年比減少し、反対に成長前期は上昇。米国との差異はこの部分にありました。
資金調達額の中央値よりも平均値が高く、その差が開く傾向はあいかわらずなので、選別が進み、その段階が進んでいそうです。
二極化はスタートアップだけでなく、投資家(ファンド)も進んでいるようです。
全体の話以外だと、大学系VCの投資先でレイターまで進んでいるところが増えて、結果的に投資割合が上昇していたり、投資家が増えた影響で投資先の領域が広がっていることなどから、調達額上位の顔ぶれに研究開発型が増えています。
本記事に利用したデータを含む「Japan Startup Finance2022」レポートは、INITIAL(https://initial.inc/)で近日公開予定です。2022年の日本のスタートアップ調達トレンド。スタートアップによる調達額は8774億円に達して1兆円もみえてきた!レイターではなくシード、シリーズAに集まってるのも良い兆し。100億円以上集めたファンドにgumi Cryptos Capitalも入りました〜