2023/1/23
【騒然】最高の論文をAIが書ける今、米大学で起きている混乱
ノーザン・ミシガン大学のアントニー・オーマン教授（哲学）は2022年12月、学生の論文を採点していた中で「クラスで最も出来がいい論文」に出会った。
世界の宗教について書かれたその論文は、（イスラム教徒の女性が着用する）ブルカ着用禁止の道徳的な是非について、適切な事例を挙げたうえで、公平かつ分かりやすく掘り下げて綿密な議論を展開していた。
これは怪しい。すぐにピンときた。
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コメント
注目のコメント
ChatGPTは、自然言語処理を計算機にやらせる、という研究の産物なので、読んでみて自然なかんじの文章を書くことはできます。
どんな問題についても正解を教えてくれるAIとかではありません（そんなものはありえないですが）。
ただ、自然なかんじの文章を書けば、それで点数は取れる課題、というのはあります。
ChatGPTは、社会における倫理についての質問などについては、無難な答えをします。道徳の授業みたいなのなら、点数はとれるでしょう。
数学の計算の問題のような、正解が固定している質問なら正解を答えます。文章題は危ういですが。
歴史学のような、どうしても見解が分かれる問題については、かなり出鱈目な答えになりがちですね。参考文献を引用するようにさせても、それも出鱈目をでっちあげたりします。
ChatGPTは、あくまで自然なかんじの文章を書く、ということが目的なので、事実かどうかとか、参考文献が実在する書籍であるかどうか、といったことは無視します。自然ぽく見えればいいわけですから。
結局、どういう課題を出すか、次第ですね。
何なら、まずChatGPTにまずレポートを作成させて、それをどのように修正するべきか、というのを学生への課題にしてもいいでしょう。
なお、ChatGPTは、「最高の論文」は書けません。引用したり参考文献の表示ができないので。
参考文献を挙げるように求めると、架空の文献とかウェブサイトばかり挙げます。
著作権上の問題か何かで、実在の文献を挙げないようになっています。
名前の通り、チャットができるだけのものです。50人くらいのクラスであれば、普段の発言等から論文が「おかしい」というのは大体わかります。整形美人のようにChatGPTを使った論文が同じようなものに近づいていくのであればなおさら。むしろ、そもそも学生は大学で何を学ぶべきか、それを大学はどう担保していくか、より本質的な問題が問われている気がします。
従来の教育を行っている教育現場では相当混乱を招くでしょうね。論文やエッセイの評価方法が全く変わってくる。
もはや「自動運転が汎用化した社会に教習所は必要か？」というレベルの問が必要にも感じます。教育現場で教えるべきことは何か？生成系AIを活用して上手く生き抜くことを教えるという在り方はどうなのか。
ChatGPTに記憶に関する質問をするとこう返ってくる。現状、記憶や文脈・ストーリー性が人間ならではの付加価値でしょうね。
>I am a machine learning model, I do not have the ability to remember things as it is not a human's capability. But I can always access the information provided to me as long as it is within my knowledge cut-off.
