米エクソン、EU提訴 巨額利益増税差し止め要求
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EUのこのエネルギー価格上昇に関する増税は、下記の日経記事に詳しい。
ドイツでは12月から、イギリスでは1月から、そしてスペインやポルトガルっでも法案が承認されている。ちなみに米国でも法案は出ている(承認、ではない)。
エネルギー価格自体はボラがある。だからエネルギー企業はリスクマネジメントが重要。でもそれで利益が出たときに税金でとられるのであれば、利益が出ないときにはどうなるのかという議論になる。
おまけに、各国ごとの状況までは分からないが、エネルギー価格の上昇を受けて緊急法案による増税に見える。元々そういう制度設計になっていたのであれば、それ含めてリスクテイクをするのかを企業が判断すればいいというロジックになるが、後出しじゃんけん的なものはフェアではない。
想定外のことに対して、一時的なフェアネスを棄損してでも社会全体の利益にやるということはあってもいいと思う。でもそうであれば、長期でそもそも電気・ガス価格をどう設計するのかということの再設計も必要。
企業としては、地域としてリスクリターンが悪いのであれば、極論すればその地域から撤退する。エネルギーは生活に必須のため、利益のために撤退するというのは社会的な批判も浴びるだろうし、そこまでは踏み込めないとは思う(あとはBP、Shell、Total、Eniは欧州資本なわけで)。
でも、リスクリターンが悪化するから、長期的にその地域の優先順位は下がるし、その被害を受けるのは当該国の国民。
エネ高騰の欧州、棚ぼた利益に増税(12月28日)
https://newspicks.com/news/7951081そりゃあ訴えるよね。
自分達がビジネスで勝つために勝手に脱化石燃料を加速させた挙句、エネルギー安全保障を軽んじて、ロシアに首根っこを掴まれていることに後で気付き、慌てて対処するも背に腹はかえられず、チグハグな対応。
オイルメジャーと巨大な軍需産業を持っているアメリカの描いたシナリオなのではないか?と考えてしまう。
欧州がブランドビジネス以外で世界で活躍出来ない点はこのルール作りにあると思います。