[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が下落して取引を終えた。米国債利回りが上昇し、金利に敏感な大型株を圧迫した。

グロース(成長)株が売られてハイテク銘柄中心のナスダックが下落し、S&P500も連れ安。ダウ工業株30種はバリュー(割安)株への買いに支えられて小幅に上昇した。

カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「(米国債)利回り上昇が成長株の重しとなる一方、工業株や公益事業株、エネルギー株はアウトパフォームした」と述べた。

電気自動車(EV)大手テスラは11.4%急落し、S&Pとナスダックを押し下げた。1月に上海工場で減産を実施することが、ロイターが確認した社内スケジュールで分かった。同社株は年初来69%下落している。

米国債利回りの上昇が成長株を圧迫する状況は今年を通じて見られ、年初来の下落率は割安株が約7.5%なのに対し、成長株は30%を超えている。

今年も残り3営業日となる中、主要株価3指数は年間で2008年以来の大幅な下げを記録する見通しとなっている。

この日はS&P500の主要11セクターのうち6セクターがマイナス圏で終了。一般消費財と通信サービスの下げが目立った。

京東集団(JDドットコム)やアリババ・グループ・ホールディング、拼多多(ピンドゥオドゥオ)など米上場の中国企業株は1.4─4.9%上昇。中国が入国時の隔離義務を来年1月8日に解除すると発表したことが追い風となった。

サウスウエスト航空は約6%安。同社は米国を襲った猛吹雪など記録的寒波の影響による欠航便数が他社と比べ傑出して多くなっている。S&P1500航空指数も下落した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.18対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は83億5000万株。直近20営業日の平均は113億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33241.56 +37.63 +0.11 33224.23 33387.72 33069.58

前営業日終値 33203.93

ナスダック総合 10353.23 -144.64 -1.38 10462.19 10472.32 10340.73

前営業日終値 10497.86

S&P総合500種 3829.25 -15.57 -0.40 3843.34 3846.65 3813.22

前営業日終値 3844.82

ダウ輸送株20種 13530.31 -34.45 -0.25

ダウ公共株15種 982.37 +6.79 +0.70

フィラデルフィア半導体 2490.17 -45.32 -1.79

VIX指数 21.65 +0.78 +3.74

S&P一般消費財 991.55 -16.55 -1.64

S&P素材 495.53 +0.15 +0.03

S&P工業 835.58 +2.72 +0.33

S&P主要消費財 789.55 +3.68 +0.47

S&P金融 565.70 -0.19 -0.03

S&P不動産 233.47 -0.33 -0.14

S&Pエネルギー 675.96 +7.63 +1.14

S&Pヘルスケア 1584.31 -4.22 -0.27

S&P通信サービス 157.62 -1.88 -1.18

S&P情報技術 2154.38 -21.16 -0.97

S&P公益事業 363.03 +2.23 +0.62

NYSE出来高 6.56億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 26240 - 120 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 26210 - 150 大阪比