【株・為替・米株】2023年 案外強気のプロたち
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ある程度の目安としては必要ですが、アメリカで日本から仕送りを受けているときに80円から150円を経験した私にはこうした「専門家の予想」が当たらないことは身に染みています。お正月の日経新聞にのる予想を大晦日に振り返って反省する記事を載せて欲しいとずっと思っています。この記事も来年の今頃振り返る記事をぜひお願いします。
ここで昨年の「プロ」たちによる予測の答え合わせをしてみましょう。
【大予測】17人のプロに聞く「2022年の株と円相場」
https://newspicks.com/news/6500354/body/?ref=search
記事が書かれた2021年12月24日時点での日経平均は28,782円でした。記事の予測は:
> 🇯🇵2022年の日経平均の予想レンジ
> 【最高値】3万〜3万8000円
> 【最安値】2万1000〜2万9000円
> (回答者10人)
とありました。現実には、2022年は
最高値:29,388円
最安値:24,727円
でした。
最安値についてはレンジのおおよそ中央値でした。一方、最高値についてはプロ10人の予測を集めたレンジからすら外れています。30000円とほぼ正確に当てたのは1人で、他は全員32000円以上と回答しています。30000円未満の回答は皆無。つまり、プロのみなさんは概して現実よりも「強気」だったわけですね。
もっと酷いのは円相場の予測です。
> 💰2022年のドル円相場の予想レンジ
>【円高・ドル安のピーク時】1ドル=107〜112円
>【円安・ドル高のピーク時】1ドル=117〜122円
> (回答者9人)
現実には150円を超えて円安が進んだのはみなさんご存知の通りです。記事にはインフレやアメリカの利上げに対する懸念がちゃんと書かれていますが、それでも大外れでした。
別の調査も紹介しましょう。
アメリカ国内の2,180のエクイティファンドを追跡した調査によると:
https://www.spglobal.com/spdji/en/documents/spiva/persistence-scorecard-december-2019.pdf
2017-2019の3期連続で上位4分の1に入る成績を上げたのはわずか8%。もし過去と未来の成績に相関が全くない、つまり成績が全員ランダムだとしたら6.25%のはず。なのでこれらのファンドはランダムとほとんど差がないということです。
予測が外れたこと自体は「プロ」の落ち度ではありません。未来は根本的に予測不可能ですから。ですが、予測不可能なものをあたかも予測できるかのように言うこと、そして過去の予想の精度について評価がなされないことは、不誠実だと感じます。ある時点における静的な、絶対値による相場予想を見たがるのは世の常なのだが、基本的には意味を成さない。
相場は世界の折り重なる変数、係数によって日々ダイナミックに変化するもので、その時々の方向感を持って挑むべきものだから。
答えているプロ各位も知った上での事だろう。