[13日 ロイター] - アップルは欧州連合(EU)で施行されるデジタル市場法(DMA)を順守するため、iPhoneとiPadで来年代替アプリストアを容認する方針。ブルームバーグが関係者の話として13日に報じた。

アプリストアの外部開放は、アップルのサービスビジネスに大きな打撃を与える可能性がある。ただ、競合他社はまず、アップルのアプリストアを使用することで得られるセキュリティーとシンプルさという利点を手放すよう消費者を促すというハードルを克服する必要がある。

どの程度の影響が出るかは、アップルがDMAをどの程度順守するかに左右される。

アップルのこの変更により、マイクロソフトやメタ、アマゾン・ドット・コムなどの売上が増加する可能性がある。

ブルームバーグによると、アップルの顧客は、同社のアプリストアを使用せずにアプリのインストールが可能になる。ただ、アップルは、自社決済システムか外部決済のいずれかを消費者が選べるようにするかなどについては、まだ決定していない。外部決済システムの利用を認めれば、アップルが徴収する手数料は減る。

CFRAの株式アナリストは、大半の消費者はこれまでの習慣を簡単には変えないため、アップルのアプリストアを使い続けると指摘。同社への影響はさほどないとの見方を示した。

EUのデジタル市場法は、消費者の選択肢を増やし、大手テクノロジー企業が自社システムを競合他社に公開することを義務付けており、2024年半ばに施行される予定。