【潮流】「脱プラ」→「改プラ」で、カーボンニュートラルに貢献する
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プラスチック問題への切り札と考えられてきたバイオプラスチックの情報が盛りだくさんな記事。
マスバランス方式という言葉は、元々カカオなどの認証製品に使われてきましたが、近年は新素材やリサイクル材にも使われるようになった印象です。
実際は環境配慮素材の配合率が30%の製品だとしても、100%配合と言い切ることを可能とする(一方で0%配合製品も相当数世の中に送り出すことで帳尻を合わせる)という方式で、実物と数値が異なっていてなんだか受け容れ難いな、と思われる方もいるかもしれません。
しかし、消費者がこの環境配慮素材配合率100%のほうを評価し選択し続ければ、その事業を後押しすることにも繋がり、さらなる配合率アップの支援にもなります。
制度を理解し、きちんとした認証を得られたものから評価を行っていくための普及啓発が今後必要となってくると思います。今、世界の潮流は「脱プラ」から「改プラ」になっています。
環境に優しいプラスチック製品市場で社会のバイオマス化を進め、カーボンニュートラルの実現を目指す三井化学の大阪工場を取材しました。
日常生活でなかなか耳にすることがない「バイオマスプラスチック」。
プラスチック原料のナフサを石油由来からバイオマス由来へと改めることの社会的意義とは?
大迫力の光景を体感できる写真も満載のルポです。ぜひご覧ください。
※三井化学の橋本修社長とエシカル協会の末吉里花代表が対談しました。こちらもぜひ!
「バイオマスの社会実装で社会をもっとエシカルに」
https://newspicks.com/news/7942142私は約20年前に大手化学メーカーで石油化学製品を研究していましたが、将来性を案じて業界を変えました。石油化学のグリーン化もいよいよここまで来たかと、感慨深く読ませていただきました
この記事に書かれていなかった重要な点を2つだけ付記します。
1)石油由来のポリプロピレンと原料の半分がバイオマス由来のポリプロピレンを見分けられるか?
見分けられます。化学的にはどちらもポリプロピレンなので、見ても触っても嗅いでも違いが分かりません。しかし、炭素原子にほんの僅かに含まれる“ある原子の量”を計測すれば、ほぼ正確にバイオマス原料の割合を測ることができるので問題なしです。
2)生分解性プラスチックの用途は限られている
従来の石油化学製品(量的に重要なのはポリエチレンとポリプロピレン)の課題は大きく2つあります。『石油由来なのでCO2を増やすこと』と『廃棄されたフィルムなどが環境を汚すこと』です。まったく別の課題です。
PLA等のポリエステルはどちらの課題解決にもつながるので、ポリエチ・ポリプロ代替材料として非常に注目されました。しかし、ポリエチ・ポリプロが持つ優れた特性をすべて満足できないため、置き換えられる用途が制限されることが分かりました。そこで、生分解性が強く求められる用途をポリエステルに任せ、ポリエチ・ポリプロの原料をバイオマス由来にしてしまおうと。それが、この記事の内容です。