2022/11/22

【佐治信忠】苦しいときこそ、明るくいこう

NewsPicks 編集長
「苦しい時でも、親分は明るくないとダメ。トップは会社に勢いをつける存在なんだから」
企業の歴史が長くなればなるほど、良いことだけではなく、たくさんの災難を経験するものだ。
そうした危機を乗り越えることで、会社が一致団結し、より強固な組織が出来上がっていく。創業から123年目を迎えるサントリーも、何度か危機に直面した。
販売したウイスキーが不評で売れず、資金繰りが悪化して原酒を仕込めない年を経験した。1990年代の前半には、ウイスキーが売れず、実質赤字に陥った時期もある。
そうした苦しい時期に、リーダーの姿勢が問われる。特に、オーナー企業のサントリーにおいては、創業家の振る舞いは常に注目されるものだ。
4代目でサントリーホールディングス会長の佐治信忠は、そうした危機をいかに乗り越えてきたのか。
リーダー論、創業家経営に対する考え、そして停滞する日本社会への思いをロングインタビューで語った。
INDEX
  • ビールに命をかけるんやな
  • リーダーは、明るくなきゃね
  • 「46年越し」の黒字化
  • 「不易」こそ、企業経営の本質
  • へこたれず、あきらめず、しつこく
  • 本当のファミリーカンパニー
  • 日本人よ、夢を持とう
*書籍「世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念」(出版社:文藝春秋、著者:泉秀一)からの再掲載です。

ビールに命をかけるんやな

45年、ずっと赤字。サントリーのビール事業は苦難の歴史だ。