2022/11/15

雇用バブル崩壊。テック業界の「大失業時代」が始まった

INDEX
  • 懺悔(ざんげ)するCEOたち
  • 「過剰採用」で消化不良に
  • テック業界の10万人以上が失職
  • 転職の厳しさに直面する人々
  • 「レイオフのお知らせ」の定型文

懺悔(ざんげ)するCEOたち

オンライン決済のスタートアップ、ストライプ(企業価値評価額740億ドル)は、11月に入って1000人以上の従業員を解雇するはめに陥った。
「私たちは、現実を顧みずに人を雇いすぎました」と、経営陣はみずからを責めた。「考えが甘すぎたのです」
ツイッターのオーナーとなったイーロン・マスクが11月初めに同社の人員を半分に削減した後、同社の共同創業者で前CEOのジャック・ドーシーも、責任は自分にあると述べた。
「会社規模の拡大が速すぎました」と、彼はツイッターに書き込んだ。
そして11月9日、フェイスブックとインスタグラムの親会社であるメタが、従業員の約13%にあたる1万1000人を解雇したとき、CEOのマーク・ザッカーバーグは過剰な事業拡張がいけなかったと語った。
「私は投資を大幅に増やす決断をしました」と、ザッカーバーグは従業員宛ての書面で説明した。「しかし残念ながら、期待通りの展開にはなりませんでした」
景気の悪化を受けて、テック業界の人員削減が急ピッチで進むなか、「人を雇いすぎた」と懺悔する企業幹部の声が、シリコンバレーに響き渡っている。
ツイッターの大量リストラを受けて、創業者のジャック・ドーシーは「会社規模の拡大が速すぎた」と謝罪した(Joe Raedle/Getty Images)