2022/11/3

【解説】アメリカの金利上昇、いよいよ「頂上」が見えてきた

NewsPicks 編集部 記者・編集者
アメリカの中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)が、11月も0.75%という大幅な利上げ(政策金利の引き上げ)を決めました。
アメリカでは、インフレ(物価上昇)が高い水準が続いており、アメリカの中央銀行は、景気を冷やしてインフレを抑える姿勢を今回も強く示しました。
このアメリカの金融引き締め政策は、日本経済や世界経済全体の景気を悪くする可能性があり、その確率は高くなっています。
最新動向とこれからの注目ポイントをコンパクトにまとめました。
INDEX
  • 政策金利は「4%」台に突入
  • 次の12月会合で「減速」なるか
  • 景気への影響はどこまで?

政策金利は「4%」台に突入

FRBは、11月1〜2日に開催した金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)で、マーケットの事前予想通り、0.75%の利上げを行った。
通常の利上げは0.25%のため、0.75%は「3倍速」の金融引き締め。この急速な利上げは、6月、7月、9月に開催されたFOMCに続き、今回で4回連続となった。
【今年のFOMCと結果】
1月26日:
ゼロ金利を維持
3月16日:0.25%の利上げ ⤴️
5月4日:0.50%の利上げ ⤴️⤴️
6月15日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️
7月27日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️
9月21日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️
11月2日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️[今回]
 *日付はFOMCの2日目
今回の0.75%引き上げ決定によって、FRBの政策金利の誘導目標は、「3.00〜3.25%」から「3.75〜4.00%」に引き上げられ、2008年以来の高水準となった(下図)。