メルカリを支える秘密部隊「社会の写し鏡」が抱える責務とは
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法令や条例で規制を策定する際に、その規制の必要性を基礎付ける社会的事実を立法事実といいます(例えば、歩きタバコの火で児童が火傷をする事例が多発→路上喫煙禁止条例)。
メルカリのように新規性の高いサービスにおいては、そこから生起する事象の多様性と展開がめまぐるしく立法機関や政府が立法事実を集めて適切にルールをデザインすることは困難であり、ときに適切でないこともあります。そうした状況では、サービス提供者や事業者のコンソーシアムが自らルールメイキングを行い事象に対応する、あるいは当局に情報提供を行いつつノウハウをシェアして規制の洗練化に取り組む、というアプローチが有効です。
メルカリ社は吉川さんを中心にルールメイキングの領域でも際立った存在感があり、自らの社会性、公共性を踏まえた責務を果たされているように思います。すでにある規制を守ることはコンプライアンスの観点から大事なことだが、それを渋々行うだけでなく、必要に応じて社会のルールの枠組みを使って、それを変えていくことも大事。それは規制緩和といい、これが自分達にはできないと嘆くだけのスタートアップがこの国には多すぎます。私は、それをコミュニケーション能力の欠如だと思います。いきおい、多くの新興企業は大声で文句を言う野党のようなスタンスをとりがちで、社会から排除されるリスク背負っています。それは愚かなことです。その点に関し、メルカリは例外的にうまく動いていると思います。
ユーザーデータからみえてくる事象は「社会の写し鏡」。
その鏡を通して見た時に、ルール変更を提言することもあれば、自らルールをつくっていくこともする。
「ルールは従うもの」というイメージが強い日本において、吉川さんのように「ルールは作るもの」を体現する人がいることは、すばらしい価値ですね