[上海 21日 ロイター] - 電気自動車(EV)用電池大手である中国の寧徳時代新能源科技(CATL)が21日に深セン証券取引所に提出した書類によると、第3・四半期決算は純利益が前年同期比ほぼ3倍の94億元(13億ドル)に拡大した。世界的なEVの増加に伴う急速な生産拡大が利益を押し上げた。

売上高は前年同期比232.5%増の974億元となった。決算結果は同社が先週発表した見通しとおおむね一致した。

中国の東呉証券のアナリストによると、CATLの今年の供給量は300ギガワット時と倍増する見込み。同社は世界のEV用電池売上高の3分の1を占めており、顧客には米テスラ、フォード・モーター、独フォルクスワーゲン(VW)、BMW、メルセデス・ベンツ・グループなどが名を連ねている。バッテリー用金属への投資や来年見込まれるリチウム生産量の増加が寄与し、収益性も改善する見通しだという。

8月には76億ドルを投じて欧州最大規模となるバッテリー工場をハンガリーに建設する計画を発表している。ただロイターはこの日、バッテリー原材料の調達に関する米国の新規則がコスト高につながる懸念から、同社は北米のバッテリー工場への投資計画を遅らせていると報じた。