(ブルームバーグ): 米投資ファンドのブラックストーン・グループが、成長市場と位置付ける日本での採用を強化している。2022年の採用者数は予定も含めて18人。陣容は直近5年間で3倍の約70人へと拡大し、アジアで最も急速に態勢整備を進めているという。

 

グローバル人事責任者のペイジ・ロス氏は、ブルームバーグとのインタビューで「日本はアジアの中でも急速に成長している市場であり、東京オフィスでの採用を拡大していきたい」と述べた。今年はすでに17人が入社しており、年末までに法務担当1人が加わる予定だ。

ブラックストーンは07年に日本に進出。21年に近鉄グループホールディングスから8ホテルを取得した不動産投資部門のほか、同年に武田薬品工業から約2400億円で大衆薬事業を買収したプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資部門、20年に立ち上げた個人向け事業などを擁している。

ロス氏は採用で重視する適性として「知的探求心」を挙げた上で、「一番重要なのは感じのいい、ナイスな人であることだ」と述べた。今後の採用計画についての具体的なコメントは控えたが、日本拠点への経営資源の投入は続けていくとした。

ブラックストーンはグローバルで女子大学生向けの金融リーダー育成プログラムを実施しているほか、25年までに投資先企業や所有不動産で2000人の難民を雇用する計画など独自の人事施策を打ち出している。

©2022 Bloomberg L.P.