2022/10/21

【解説】介入でも止まらない円安。次は「155円」を目指す

NewsPicks 編集部 記者・編集者
円安進行もついにここまで──。
ドル円相場は、10月20日17時に一時1ドル=150円をつけた。
今年だけですでに35円も円安が進んでいる。1990年以来となる32年ぶりの安値をまた更新した。
3月 120円突破
5月 130円突破
9月 140円突破
10月   150円突破
政府は、9月22日に大規模の「円買い・ドル売り」の為替介入を実施したが、歯止めがかからない状況だ。
円安はなぜ止まらないのか。そして、いつまで続くのか。最新情報を5つのポイントにまとめて解説する。
INDEX
  • 1. 根本理由はずっと米国のインフレ
  • 2. 原油高も円安要因
  • 3. 次のターゲットは「155円」
  • 4. 介入は「ドル買いのチャンス」
  • 5. 円安のピークは「12月まで」か

1. 根本理由はずっと米国のインフレ

円安進行の理由自体に変わりはない。最大の理由は、ドル側にある。
アメリカのインフレ(物価上昇)が予想外に高い水準で、中央銀行の米連邦準備理事会(FRB)がインフレ退治を最優先に、金利(政策金利)を上げている。
FRBは、金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)で異例となる0.75%の利上げ(政策金利の引き上げ)を3回連続行っている最中だ。
【今年のFOMCと結果】
1月26日:ゼロ金利を維持
3月16日:0.25%の利上げ ⤴️
5月4日:0.50%の利上げ ⤴️⤴️
6月15日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️
7月27日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️
9月21日:0.75%の利上げ ⤴️⤴️⤴️

 *日付はFOMCの2日目